徒然文庫

日頃私が書いた私の散文になります。 よければ朗読などにお使いください

徒然文庫

日頃私が書いた私の散文になります。 よければ朗読などにお使いください

最近の記事

  • 固定された記事

【掛け合い台本2人用】涙は私の記憶を攫ってしまう

あらすじ 記憶のリセットが繰り返される最終日に夜景を見に二人で山に登る。山頂でなにを見たのか。そしてなにを伝えるのか。そんな二人の青春物語。 ※一人用セリフを掛け合いバージョンにしました。 登場人物 女性・女性M:彩。16歳。1ヶ月で記憶をリセットされてる女性。 男性・男性M:山田。17歳。彩を何年もずっと思ってる男性。 (Mはモノローグです) 女性:ねぇ!山田くん!こっち来て! はーやーく! 遅いよー! 急いで!! 男性:待てよ! 夜で足元見えないんだから急ぐなって

    • 神社紹介ナレーション〜金持神社〜

      今回は自然豊かな川や森にあるパワースポットをご紹介致します。 初めに、手水(ちょうじゅ)で手を清め、一礼して鳥居をくぐります。参道には九十五段続く階段があり、その先の本殿で作法に従い参拝いたします。 本殿の中には、指画(しが)画家が描いた「龍神之図」が飾られており、皆様に福が訪れ、町の発展に役立つよう想いが込められました。 周囲にはたくさんの絵馬が掛けられ、多くの参拝者が願いを記します。 長い階段の先に佇むパワースポット。金持神社。皆様もぜひ足を運んでみてはいかがでしょ

      • 一人旅〜秋〜

        知らない空気。知らない景色。 ガタンゴトンと走るワンマン電車。 僕の知らないが全部詰まったこの場所に今居る。 陽光が東の車窓から車内へとさす。 窓に反射した光が僕の影を前の座席へと落とす。 光が入る方向に自分の影が映るのは少し不思議な感じがした。 昔国語の授業のちぃちゃんの影送りの感覚に少し似ているが全く違う。 陰に電車が入ると鏡のように僕を映す。 少し心が躍ってるような顔をして少し恥ずかしい。 少年時代に戻ったかのように見えたからだ。 木枯らしは吹き終わり山は冬備へを始めま

        • 僕の学生時代

          僕の学校生活は透明だった。 仲のいい人は作らず。誰に対しても当たり障りがなく、誰にも見向きもされない。 そんな教室の中に僕はいた。授業を受けて、課題をして、部活をして2時間かけて一人家に帰る。 人と帰ることなんて学生生活で一回あったかどうか。 まぁ、それが当たり前で普通のこと。 中学生の頃からの当たり前。 その頃からアニメが好きだった。級友と遊ばず、家でアニメを見る方が好きだった。 遊ぶために1時間以上自転車を漕ぐのが嫌いだったから。 これは言い訳に過ぎない。ただ、自分は人間

        • 固定された記事

        【掛け合い台本2人用】涙は私の記憶を攫ってしまう

          【掛け合い台本3人用】バンジージャンプを飛ぶ話

          キャラ A:自殺願望がある B:バンジージャンプショップの店員。おっちょこちょいでお調子者 C:バンジージャンプショップの店長。過去に色々抱えてる A:ねぇ、ゴムなしで飛んでも良いかな?同意書も書いたし、別に問題ないでしょ? B:えっ…え?ゴムなし?…まぁ…確かに書いてはありますけど…こんなこと初めてで、ちょっと緊張しますねぇ。 A:え?まぁ、そうだよね。 B:うん。でも、覚悟はできたんですよね?ゴムなしで、ね? A:はい。 B:じゃあ、私が背中押しても良いですか

          【掛け合い台本3人用】バンジージャンプを飛ぶ話

          君を守りたかった

          君を守りたかった。 守ろうとしたものは、いつも僕の手からこぼれ落ちていく。 どれだけ手を伸ばしても、大事な瞬間に、その手を掴むことができない。 僕は、なんて惨めなんだろう。 大切に思えば思うほど、僕の前から全てが消えていく。 あの時、僕が君を庇っていたら…こんな事にはならなかったのに。 もし、僕が医者だったら君を救えたかもしれない。 もし、僕が警察だったら未然に防げたかもしれない。 もし…もしも…! だけど、そんなことを考えても、時間は戻らない。 僕は…どうすればよかったんだ

          君を守りたかった

          ちょっとした幸せ

          今日は本を買いに家を出た。 外はあいにくの曇り空。 どうやら数時間前に雨が降ったらしく、地面は少し濡れている。 気をつけて歩かなければ、と思うと同時に、いつも外に出ると曇り空と思う。 雨が止んでいるけれど、太陽は顔を出さない。 どんよりとした空気が残っている。 きっと私は、雨男でも晴れ男でもなく、「曇り男」なのだろう。そんな気がする。 決して曇りが嫌いなわけではない。むしろ、どちらかといえば好きだ。 強い日差しに晒されるわけでもなく、傘をささずに歩けるからだ。 気温もちょうど

          ちょっとした幸せ

          作ったパエリアがうますぎる件について

          何故だ! 作ったパエリアがうますぎてやめられない止まらない… 米1合に対して水入れすぎたと思って 追加でもう1合、米を入れたのは間違ってたかもしれない… 作ってる時は2合は食べれないから明日の朝に食べよっ! って思ってたのに… こんな深夜に食べたくなるなんてなんて罪深いんだ。 それにしても、箸が止まらん。 うまい。うまい。うまい! ふぅー。ご馳走様でした。 ・・・明日の朝ごはん何にしようか。

          作ったパエリアがうますぎる件について

          通勤は波のように激しく私を飲み込む

          朝起きて支度をし、会社へ向かう。   道中、波のように押し寄せる人の流れに身を任せ、逆らわずに進む。押し戻されそうな感覚を抱きながらも、ただ従うしかない。   扉をくぐると、乗客たちはまるで缶詰の中の魚のように押し込まれ、互いの肌が擦れ合う。   夏場だから最悪だ。   ツンと漂う加齢臭、汗の臭いを掻き消そうと霧吹きのように撒かれた強い香水。それらが混ざり合う箱の中に閉じ込められるのは、正直しんどい。   人混みが苦手なうえに、香りの暴力。やっぱり通勤手段を変えたほうがいいか

          通勤は波のように激しく私を飲み込む

          貴方がいない初めての夏

          金色に染まる空がゆっくりと夕闇に溶け込んでいく。 小さな寺院から涼風に乗って祭囃子が微かに聞こえ始めた。 ああ、もうそんな季節だったんだな。と少し懐かしく感じた。 ふと、視線を前に移すと浴衣の帯を直す少女が頬を赤らめ誰かを待っている姿が目に入った。 好きな子と浴衣デートをするのかなと微笑ましい光景が心に和む。 いつだったか、私にもそんな時間があった気がする。好きな人と、楽しい場所で笑い合う、あの瞬間…。   今の私はどうだろうか。ふと不安が胸をよぎる。   けれ

          貴方がいない初めての夏

          作品を作る話

          今君たちの前にコップがある。 ガラスの透き通ったコップだ。 それに水を入れる…満タンになるまで… そこに先生に言われた通りの水性絵の具を垂らしていく。 透明なガラスに入ったコップの中に色が映える。 これは何の話かと言うと、作品を作る上での演出の話。 コップは作品、水は貴方、水性絵の具は演出だ。 そこに自分があるとすれば透明な水。 自分を水性絵の具だと思い間違った表現で作品の色を染めてしまうと 作品から逸脱した表現となり納品時に弾かれてしまう。 作品に正しい

          作品を作る話

          応援しますよ。先輩

          僕は先輩を応援しますよ。 …先輩はあの人が好きなんでしょ? なら僕としては上手くいって欲しい。それが本心であり嬉しいことなんです。 だって、応援してる人が成功して幸せそうな表情をしてるのってすごく素敵じゃ無いですか。美しいじゃ無いですか。とっても尊いじゃ無いですか。だからこ僕は先輩の背中を押すことに決めたんです。 うじうじ悩んでるのは先輩らしいと思いますけど、一度決めたならそれと向き合うそんな先輩だったから僕は先輩を推してるんですよ。 それだけ先輩のことが僕は… いや、なんで

          応援しますよ。先輩

          貧乏学生とお嬢様 8

          #### キャラクター - **貧乏学生 佐藤宏太**(さとう こうた) - 八千代に素直になろうと決めたものの、いざとなるとうまく言葉にできない。 - **お嬢様学生 白城院八千代**(しろきいん やちよ) - 自分から謝る決意をしたものの、プライドが邪魔をして一歩踏み出せない。 - **野球部員** - 校庭で練習している。 --- #### シーン 1: 素直になれない二人 朝、佐藤と八千代はそれぞれ少し緊張しながら登校する。廊下ですれ違うが、お互い気まずそうに視

          貧乏学生とお嬢様 8

          貧乏学生とお嬢様 7

          #### キャラクター - **佐藤宏太**(さとう こうた) - 八千代との喧嘩を後悔しつつ、自分の気持ちを整理できずにいる。 - **白城院八千代**(しろきいん やちよ) - プライドが邪魔をして、素直になれなかったことを後悔している。 - **執事**(しつじ) - 八千代の心の支え。冷静で的確なアドバイスを与える。 - **クラスメイト** - 佐藤の友人。佐藤を励まし、仲直りの道を示す。 --- #### シーン 1: 佐藤宏太の葛藤 放課後、佐藤は一人で教

          貧乏学生とお嬢様 7

          貧乏学生とお嬢様 6

          #### キャラクター - **貧乏学生 佐藤宏太**(さとう こうた) - 無邪気でポジティブだが、最近は八千代との距離感に悩んでいる。 - **お嬢様学生 白城院八千代**(しろきいん やちよ) - プライドが高く、自分の感情を素直に表現するのが苦手。佐藤に対する感情が揺れ動いている。 --- #### シーン:   放課後の廊下、偶然二人が顔を合わせる。最近お互いを意識しすぎて会話がぎこちなくなっていた。今日はその積もった違和感が爆発する。 --- **佐藤宏太

          貧乏学生とお嬢様 6

          貧乏学生とお嬢様 5

          #### キャラクター - **貧乏学生 佐藤宏太**(さとう こうた) - 昨日のデートを思い出し、少し照れながらも意識している。 - **お嬢様学生 白城院八千代**(しろきいん やちよ) - デートの影響で、普段と違う気持ちを抱き、佐藤を意識し始めている。 - **クラスメイト1, 2** - 二人をからかいながらも興味津々。 - **先生** - 教室に入ってくる。 --- #### シーン:   翌日の朝、学校の教室。佐藤は席に座ってボーッとしている。八千代は少

          貧乏学生とお嬢様 5