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夜の鈴

考えが及ばないところには何があるのだろう。
夜。鈴虫が鳴いている。
彼らは何を考え、何を感じているのか。
日々が忙殺されていく中で、自分だけの時間はとても大切だ。

人は死に向かって進んでいると思っていたけれど、最近違うのかもと気づいた。
自分は自分の進みたい道を進んでいて、終わりは向こうから近づいてくる。
逆なのだと。

死という事実は身近にあるが、体験した人は存在しない。
残りの人生を直線で捉えることもできるし、曲線で捉えることもできる。
スタートラインに立った自覚はない。
でもスタートしたからには、笑顔でゴールテープを切りたい。

鈴虫が鳴いている。
ねぇ、夜。

夢へと歩み出すように電気を消した。

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