【罠】原宿の美容室

原宿で美容院を営むWさん。
タトゥーがっつりの見た目とは対照的に、誠実な物腰の好青年です。
若干26歳にして6名のスタッフを抱える経営者。

聞けば前職の劣悪な職場からスタッフと抜け出し会社を組織。
心機一転で出航したのものの、現実はそこまで甘くなく、チームには亀裂が生まれ、1年で座礁したといいます。
年長者という理由で代表に選出されただけで、
もともと経営者気質ではなかったというWさん。

メンタルも蝕んでゆき、弁護士を介した「任意整理」を検討していました。任意整理は成功率も低いのが実態で、最終的に「自己破産」を提案されます。

彼の場合は債務に税金も含まれており、破産してもこれらがチャラになることはありません。

「お金がないのにお金を取るんですね...」
彼の言葉は相談者の大半が抱く典型的な嘆きです。
多くの再生スキームがリセットボタンにならない現実が存在します。

幸いWさんのケースは1500万と額面も低く、債務内容もシンプルだったため、借金ごと法人を無料で買い取り、共同経営者に加わることに。

新経営者として債権者と返済交渉を行ったところ、
無条件で返済を1年ほど延期してもらうことになります。
いわばリスケです。その間に再生処理をして行くことになりました。


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