語20250102
「美しい美しい美しい美しい美しい」名は体を表す。「美しい」
の文字には形容し難い「美しさ」が宿っている。しかしながらその羅列を目にすると、連続性や画一性への恐怖心が染み出してくる。マンネリズムは吐き気を催すのだ。どんなに端麗な言葉を拾い集めたところで、その配置を誤れば美は崩壊する。それは数への虞である。花の香りは無臭を感じているからこそ、より一層美しさを解き放つ。夜景は光の粒をより際立たせる闇の存在があってこそ成り立つ。我々が美しいと感じるものには疎密が必要なのかもしれない。適度な間隔と造作に注意を払わなければいけない。「カズ」と読む漢字に「和」がある。和とは数の連続的で画一的な要素を取り入れつつも良い塩梅で「疎」を醸し出すものなのかもしれない。和は単体の美を内包していると思う。私はそんな文章を綴っていけるのだろうか。