ゆず

就活が終わり暇を持て余している大学生です。自作小説などを投稿させていただきます。良かったら読んでいってください。

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最近の記事

短編小説『夜と散歩とぬるいコーヒー』

 下北沢に十九時半に待ち合わせた。 「お待たせ」  白いコートを着こなした彼女に声をかける。左目下にあるほくろが今日もかわいい。  今日は彼女の行きたい店に行く番だった。〝下北グレヴィ餃子〟という店だ。店内はなかなかにぎやかで、内装はカジュアルだ。もうすでにできあがっているサラリーマンが散見される。  私たちは、奥まった場所にある席に腰を掛ける。背もたれにコートをかけてから、お互いを見つめ合う。バイト帰りだという彼女は、バイト着だからあんまり見ないでほしいと頬を赤くす

    • 音楽ってすばらしい

      10年後、20年後に見返すために、大学生の現時点で好きなアーティスト1組もしくは1人に対して、好きな曲を一曲ずつ綴るという遊びをしたいと思います。 スピッツ『スピカ』 星野源『地獄でなぜ悪い』 BUMP OF CHICKEN『宝石になった日』 サカナクション『セントレイ』 Vaundy『napori』 椎名林檎『長く短い祭』 東京事変『群青日和』 Mr.Children『CROSS ROAD』 米津玄師『メランコリーキッチン』 THE BLUE HEARTS『青空』 チュー

      • 短編小説『あの夏の兄弟』

         私たち兄弟は、明日、海底探査へと向かう。地球最後のフロンティアと呼ばれる深海。地球上で唯一、人間が到達したことがない場所であり、宇宙よりもたどり着くのが難しい場所だと言われている。人類未踏の地、というより人類未踏の海という方が正しいかもしれない。そんな冷たい世界に私たち兄弟は、明日、旅立つのである。私たちの長年の夢がかなう。ついにだ。   明日の準備を終え、パソコンで音楽を聴く。椎名林檎の『長く短い祭』だ。夏の眩しさや祭りの華やかさとその裏にあるさみしさを歌うこの曲が好き

        • 短編小説『カラオケ行こ!』

           大学三年の夏、私は初めてカラオケに行った。  高校時代から仲の良い友だち四人でバーベキューをした帰り道、かけるが車を走らせながらポツンと言った。 「カラオケ行かね?」  私の身体がビクリと反応する。拒絶反応というやつかもしれない。ほかの友人たちはすぐさまかけるの提案に賛成した。もうすでに最近はやりの曲を口ずさんでいるやつもいる。乗り気だ。断れる空気ではない。車内ではさっきからスピッツの『青い車』が流れている。  できることなら断りたかった。なんせ私は生まれてこの方、

          短編小説『私とぼくと』

           友人から送られてきた私の誕生日を祝うメールに「死ね。」と返信した。私は元来そういう人間である。相手の感情を推し量ることが苦手で、ただひたすらに自分がしたいと思ったことだけをしてきた。自分の言動が人を傷つけているかどうかなんて考えたこともなかった。自己の振る舞いに自覚的ではなかった。  幼少の頃、きらいな人間の穴という穴に、なんとも形容しがたい美しいかたちのミミズを詰め込んだ。彼らが悲鳴を上げるのをただ眺めていた。快感はなかった。だが、あまりの喚きようだったので、これはだれ

          短編小説『私とぼくと』

          はじめまして。

          みなさんはじめまして。 就活が終わり暇を持て余した大学生のゆずです。 大学の授業で小説を書いてみて、書くことの楽しさに、つい最近気づきました。 ですので、自作の小説をゆる〜いペースで投稿していけたらと思います。まあ、言ってしまえば自己満足です笑 好きな作家さんは、伊坂幸太郎さん、三浦しをんさんです。 音楽もよく聴きます。特にスピッツ、星野源が好きですが、最近はVaundyなんかも聴きます。 お時間ある方は、星野源の『地獄でなぜ悪い』という曲聴いてみてください! 映画なん

          はじめまして。