「言葉」がある幸せ
30代前半頃に出張したときのお話
自分が参加したのは、関係会社の代表者が集まって、とあるテーマについて順番に発表していく場でした
最後の発表は、幹事会社である某グローバル企業
20代後半ぐらいの女性の方で、バリバリと仕事しそうなオーラを全身に纏っています
一緒に出張に行った後輩と「こいつ、できるな・・・」と、息を飲んで彼女の発表を待ちます
パワーポイントをスクリーンに投影し、レーザーポインターを手に取り準備万端
大きく息を吸い込んで、発表開始!
「本日はお忙しい中お集まりいただき、ありがとうごさいました、グローバルなコンプライアンスに関するイシューについてアフィリエイト各社様からプレゼンテーションいただきましたが、リージョンごとにタスクが少しトゥーマッチな印象でリニアなプレゼンスが・・・」
ものすごいスピードでプレゼンを繰り広げます
自分:「・・・げっ!?何か怪しい呪文唱え出したぞ!気をつけろっ!」
後輩:「はいっ、しかし、藪からスティックですね!ルー大柴かと思いました」
当時の発表を正確に覚えてませんが、おそらくこんな感じの発表でした(笑)
このエピソードは、先のように自分のおふざけネタとして話す一方で、「言葉」について考えるときの真面目なネタでもあります
以前、知人にこんなことを教えてもらいました
・難しいことをわかりやすく話すのが一流!
・難しいことを難しく話すのは二流!!
・簡単なことを難しく話すのは三流以下だー!!!
知人自身の言葉か誰かの受け売りかわかりませんが、自分もこの考えに共感しています
「言葉」というのはつまり伝達手段であって、相手に伝わらないと意味がない
相手に自分の考えや思いを伝えるためには、自分が話したいことを湧き出てくるままに相手にぶつけるのではなく
相手はどんな背景を持つ人かを念頭に置いて
・どんな単語を選択するべきか
・どんな言い回しをするべきか
・どのぐらいの速度で話すべきか
などを考える必要がある
先のエピソードの彼女について、悪く言うつもりもないですし、他人様にどうこう言える立場ではないですが・・・このどれか、または、全てが欠けてたんだろうなと思います
ということで、彼女のプレゼンは本来とは違う形で自分にとても役立っています(フォローになってない???)
そう言えば、このプレゼンと真逆の経験もあります
自分が社会人になってから何度となく、言葉を操る世界で生きている方とお話する機会がありましたが、その方々の言葉遣いはとても繊細
簡単な例で言うと、「良い、悪い」という言葉を取っても
・良い
・悪くない
・悪いとは言い切れない
・良くない
・良いとは言い切れない
・悪い
と多彩
少し言い方を変えるだけで、黒か白かではなく、グレーの濃淡のような幅のある感じまで相手に伝わるんだなー、と感心した記憶があります
しかし、相手に伝えるチカラを最大限引き出すためには、語彙力も不可欠
自分が思っていることを相手に伝えるときに、そもそもその思っていることを表す単語がなかったら伝えようがないわけで
海鮮丼を見て、「これは海鮮丼やー」と言う人と「海の宝石箱やー」と言える人がいたら、後者に食レポを頼むのは明白ですよね(笑)
そういえば、「言葉」で思い出すのが、武田鉄矢さんがラジオの「今朝の三枚おろし」のコーナーでお話ししていたエピソード
3年前ぐらいにYoutubeで聞いてうろ覚えなので、ちょっと違ったらごめんなさい。。。
(今もYoutubeにあるのかな)
鉄矢さんが散歩していたところ、綺麗な草花を発見
「奥さんが喜ぶかな」と思って摘んで帰ったところ、奥様の反応は「何、その雑草!」
綺麗な草花に奥様が喜ぶと思っていただけに、鉄矢さんは大ショックで落ち込みます
しかし、ただでは転ばない鉄矢さん
辞書で「雑草」を引くと、そこにはこんな解説がありました
「雑草とは、知性の乏しい人が草花を指すときに使う言葉」(笑)
鉄矢さんは、心の中で一矢報いたのでした!
この記事を書いていて、言葉を上手く使いこなせると、自分の思いを伝える以外に、相手の思いを受け取ることにも長けてくるなーと思いました
相手が上手く伝えられなくて歯がゆい思いをしているときに、「あなたが言いたいのは、こういうことですか?」と言って、相手の思いを綺麗に言い換えられたりしたら、かっこいいだろーなー
・・・ということで、言葉の大切さについて思うところを書いてみましたが、いかがだったでしょうか
少しでも何か得るものがあったら嬉しいです
では、また次回