J.Loのドキュメンタリーに感動した話
華やかな有名人の、その背景にあるものにはあまり関心を持ってこなかった気がする。ネットで流れるゴシップニュースを半信半疑で流し読みしながら、すぐに忘れる。
でも、当たり前だけど、人それぞれ今に至るまでの背景や思いがある。表面の華やかさだけではない。悔しいこともあれば、泣くこともある。
いやむしろそっちのほうが多いのかも。それをバネにして、より高いところへ向かい成功している人たちは、本当にすごいなと思う。結局「すごい」という3文字でまとめるのは失礼かもしれないけど。
今回見たドキュメンタリー「ハーフタイム」のジェニファー・ロペスも、その華やかさと、メディアで取り上げられるプライベートなトピックばかり注目されてきた。さらに、未だに人々の心の奥底に潜む人種差別により過小評価を受けてきた。しかし彼女はあきらめない。立ち止まらない。
様々な場面で人種差別の壁に阻まれてきた彼女は、トランプ政権の移民への対応に強い憤りを覚える。移民の親子は分離され、子どもたちはなんと檻の中。メキシコとの国境の壁建設のニュースは目にしていたが、現実にそれが建てられたのかすらうろ覚えだった私は、そのシーンを見て「この時代に本当にそんなことが行われていたなんて」と、私自身の無関心を恥じた。
自身も差別的な目を向けられてきたJ.Loは動く。世界中が注目するスーパーボウルのハーフタイムショーに選ばれた彼女は、彼女が伝えるべきことを、彼女にしか伝えられないやり方で進めていく。限られた時間でも。前日にNFL幹部にダメ出しされても。
そして迎えるスーパーボウルハーフタイムのシーン。安っぽい言い方だけど、胸が熱くなった。
さらにエンディングは、バイデン大統領就任式。ホワイトハウスで歌うJ.Lo。かっこいい!
パワフルな人のドキュメンタリーっていいな。
主人公を良く見せるための編集はもちろんされていて、全部が全部真実ではないかもしれない。そういうものもあるかもしれない。でもそれでも感動するし、元気になれる。大切なことに気づかされ、共感し、救われることもあるだろう。それでいい。
次はレディー・ガガを見ようかな。