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黒いマント
1997年4月18日(金)
雨も風も止んでいた。
黒いマントの小さな女の子が、まだすっかり乾かない地面を転げ回って遊んでいた。
マントは裾を引きずる長さ。服は赤っぽかった。
黒いマントの子とわたしが遊んでいると、青白い顔の少女が来て、自分のともだちを盗るな、と言った。
「この子をひとりにしといたのは、あなただよ。
この子はあなたを呼んでいた。
あなたは出て来なかった。
わたしはこの子と遊んでる」
わたしは事実を話した。
黒い髪、黒い服の少女は
「うそ。知らないよ」
とだけ言った。
1997年4月18日(金)
雨も風も止んでいた。
黒いマントの小さな女の子が、まだすっかり乾かない地面を転げ回って遊んでいた。
マントは裾を引きずる長さ。服は赤っぽかった。
黒いマントの子とわたしが遊んでいると、青白い顔の少女が来て、自分のともだちを盗るな、と言った。
「この子をひとりにしといたのは、あなただよ。
この子はあなたを呼んでいた。
あなたは出て来なかった。
わたしはこの子と遊んでる」
わたしは事実を話した。
黒い髪、黒い服の少女は
「うそ。知らないよ」
とだけ言った。