
鉄琴
1997年10月17日(金)
わたしたちは鉄琴を打ってみたが、音が吸いとられたように響かなかった。くるんだ撥をやめて木の撥に替えて叩いてみても、やっぱり鳴らなかった。
とても不思議だった。いつだったか、確かにこの鉄琴は鳴ったのに。音楽はできなかったけど、鳴らした。あのときの楽しい響きがこころによみがえるのに。
なぜいま、鳴らなくなっているんだろう。鉄琴が載っている錆びた鉄の板のようなものが音を響かなくしているんだろうか。
ふと、店の奥を見た。初夏の気分が漂う表がよく見えた。
1997年10月17日(金)
わたしたちは鉄琴を打ってみたが、音が吸いとられたように響かなかった。くるんだ撥をやめて木の撥に替えて叩いてみても、やっぱり鳴らなかった。
とても不思議だった。いつだったか、確かにこの鉄琴は鳴ったのに。音楽はできなかったけど、鳴らした。あのときの楽しい響きがこころによみがえるのに。
なぜいま、鳴らなくなっているんだろう。鉄琴が載っている錆びた鉄の板のようなものが音を響かなくしているんだろうか。
ふと、店の奥を見た。初夏の気分が漂う表がよく見えた。