乾杯の前/人形生活
1997年11月1日(土)
何人のかの人たちと階段を降りていた。わたしたちは下で円い中華テーブルを囲むのだ。
髪に寝癖がついている。水をつけて直そう。乾杯のお酒が運ばれるまでに洗面所へ。
店内──生きた人間の女の子たちがまるで人形のようにケースの中でギクシャク決められたおどりを踊っていた。東洋人、白人、かなり異な風体の人もいた。
バカバカしくてやってられないと思ったのか、一人の女の子がケースから出た。
わたしとその子はなんとなく共にそこを出ていこうとしていた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?