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三つで一つ

1997年5月5日(月)
夜。寒い国。わたしはからだが無い。
超長期入院患者の施設。大きな木造建築。中は明るい。しかし暖房している様子がなく、寒くないのか?と不思議。
仕切りのない広い室内には真っ白なシーツがかかった幅が狭いベッドがたくさん並んでいたが、残っていた患者は2、3人だった。看護人は倍の6、7人いた。
患者がいなくなって使われなくなったたくさんのベッド。あんな幅が狭くて疲れないのか?と気になった。
わたしは使う人がいなくなった幅が狭いベッド3台をくっつけた。
そこに施設の白いつるつるシーツではなくて、白地に青のタオルケットをふわっ!と広げた。
さあ、これでいいぞ!

2022.4.29

「臨床日記」シャーンドル・フェレンツィ著/森 茂起訳/みすず書房
12ページ
「三つの部分に分裂していたこの存在」「三分身」
⑴ 抑圧されたありのままの感情
⑵ 生命維持を「何物にも勝り」優先する固有の存在(オルファ)
⑶ 魂を失ってしまった身体

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