見出し画像

1月日記③ 雪が見たい

1/22
バイト先に大学生の真面目だけどチャラい見た目の男の子がいる。入りたての頃は口数少なかったけど、今では結構話すようになって、お互いのタバコの銘柄も知ってる仲になった。結構仲良くなれている感じがして嬉しい。
今日そのチャラ男くんと事務所で作業をしていたとき、事務所の電話がなった。チャラ男くんが出てくれて、「おつかれ様です。○○(名前)です」と言ったため、相手はお客さんではなく社員さんだとわかった。
チャラ男くんは続けて言った。
「はい。今は自分と△△さんと、えっと、えーっと」
ん???
多分だけど今いるメンバー聞かれたのかな?今出勤してるのは3人で、ん?えっまじで?
チャラ男くんは焦りながら俺の顔と出勤表を交互に見ていた。そしてこれ以上はマズいと思ったのか口を開いた。電話は耳にあてたままだったが、完全に俺に向かって言った。

「マジで違うんです!マジでちょっとえっとー」

俺も思わず声に出た。
「うわマジか!ショックだなあ」

チャラ男くんは頭をフル回転させてようやく捻り出した。
「イヅルさんです」
いつも名字で呼んでるはずなのに、なぜか下の名前を先に出された。
電話が終わったあと冗談混じりに「結構仲良くなれてると思ってたんだけどなあ」と呟くと

「マジで違うんです。イヅルさんってカッコいい名前だなって思ってて!カッコいいなって思ってたら名字ど忘れしちゃって、イヅルの方はずっと浮かんでましだ。でも下の名前言うのも変だと思って!」

と焦りながらも笑顔で言い訳してくれた。
やり取りが楽しくなって俺は「でもそうですよね。大学生の子からしたら、いい年して夢追いかけてるやつなんて覚える価値ないですよね」とやり取りの延長のつもりで、笑ってほしくて自虐した。
するとチャラ男くんは引きつった顔になり、「いやあのそんなことないです。ホント違くて。失礼なことしてすみませんでした」とホントに動揺して頭を下げた。
やっちまった。そんな顔でそんなこと言わせたかったわけじゃないのに。
俺も焦ってしまい早口で「いや冗談冗談」と体感11回ぐらい冗談と言った。
変な空気になってしまい、それぞれ別の業務に移った。

マジか。そんなホントっぽく言っちゃってたかな。結構大袈裟に芝居がかって言ったつもりなのだが、逆にそれがよくなかったのかな。それとも自虐がもう日常の中でも受け入れられないものになってんのかな。いやそんなこともないよな。多分俺の言い方がよくなかったんだろう。申し訳ない。今度バイト被ったら笑顔で話しかけよう。

1/25
寒いからクリームシチュー作った。
具は鶏皮と人参と玉ねぎ。
鶏皮は安いから好き。
美味しかった。
相方になんか茶色いねと指摘された。確かに。上手な人とか丁寧な人が作ったら真っ白になるのかな。
まあ美味しかったからいいんだ。

1/28
実家にチャミスルみたいな瓶があった。
これはなんだ?

1/30
今日は休日だぜ。
ちゃんと朝に目が覚めてどうしようかと考える。
そうだ、神保町で吉本のお笑いライブを見ようと思い立つ。
神保町行ったことないからわからんけど、平日の昼過ぎに行けば当日券残ってるだろ。軽快に支度して家を出た。

残ってなかった。

マジか。舐めてたわ。
しょうがないから、オールウェイズレベルが高いと噂のラーメン二郎神田神保町店でも行こうと思ったが、大変な行列だった。テンションが下がった。
適当に古本を見たが、別に読みたいと思える本もない。
バイト入れときゃよかったな。

1/31
日が伸びてきた。
でもまだまだ寒い。
春はいずこ。

いいなと思ったら応援しよう!