『プロセス』のチカラ。
こんにちは!
『あずき音楽教室』講師の
さえき ゆきこ
こと
あずき先生です🫘
こちらのブログは、、
ひっそりこっそり、ナイショばなし的に
こそこそこっそり、書いております🤫
『ほめて伸ばす』の、落とし穴
『子供は、ほめて伸ばそう!』
その通りだと思います。
ただ…
この『ほめて伸ばす』には、思わぬ落とし穴があるようで🕳️😓
むかーしむかし、こんなことがありました。
幼児科の年中さんクラス。
開講1回目のレッスンでの出来事でした。
エレクトーンをバンバンっ!と叩いていた
4歳のYちゃん。
私が、『Yちゃん、エレクトーン痛いって言ってるよー、たたかないでね。』と、優しく声をかけながらYちゃんの手をとったところ…
『ぶっ!😗💦』
…ぶっ?
え?うぇぇえええー!?
ててて、手につ、、、
つば吐かれとるがなー😱😱😱‼️
4歳児につばを吐きかけられるなんて、後にも先にもこのYちゃんだけだったのですがw😅
このあとのお母さんの反応がですね。
『Yちゃん、ダメだよー。(ニコニコ☺️)』
…以上。
…え?以上!?
と、若かりし日のワタシはちょっとパニックになったのですが←おいw
どうも、レッスン中の様子を見る限り、Yちゃんのお母さまは『ほめて伸ばす』を実践されているつもりのご様子。
むーーーーーん🌀🌀🌀
いろいろとアタマをかけ巡りましたが🤯
この日が初日ということもあり、
レッスン後のオリエンテーションで、保護者の方全員に向けて…
○グループレッスンなので、ある程度ルールが必要だということ。
○危ないこと、レッスン妨害になるようなことをした場合は、講師から注意をすることがあること。
○保護者の方も、自分のお子さまの様子を見ながら、適宜声がけをしてほしいこと。
○ルールを守りながら、みんなで一緒にクラスを育てていくつもりで、レッスンに参加してほしい、ということ。
を、お話して、初日のレッスンを終えたのでした。
こどもは全部わかってる。
その後。
Yちゃんは、つばを吐いたり、暴れたり、
噛まれたり←マジですw
まーーー、いろいろありました😰
グループレッスンだったこともあり、Yちゃんのお母さまも、周りのママたちの
ちょっぴりクールな視線を感じたのか🥶笑
一生懸命、Yちゃんに注意をしてくれるようにはなったのですが、時すでに遅し…
Yちゃん、ママの言うことは、
ぜんっぜん聞きません爆www
今まで、ほめられこそすれ『叱られる』という経験がなかったYちゃん。
誤解を恐れずに言うならば…
ママのことをナメてる🤥
状態になってしまってたんですよね🫥
ここで、私は考えました。
このクラスを運営していくために、
私までナメられることは絶対に避けなくてはいけない。
でも、『叱られる』耐性ゼロのYちゃんには、叱ることは逆効果になってしまう…
さて、どーする!?
そこで私が実践したのは、
いけないことをした時には、
それは受け取らない!という態度で接する。
例えば…
①お話しを聞く、または音楽を聴く場面で、エレクトーンを勝手に弾いて、わざとやめない。
→黙ってスイッチを消す。それでも収まらない場合はコンセントを抜く。
②私のことを噛んだり、たたいたりしようとする→能面のような顔で🙂完全にスルーw
③レッスン中に大騒ぎしたり、暴れたりする
→能面のような顔でドアを開けて🙂
ママと一緒に一度外に出て、落ち着いたら戻るように伝える。
考えてみれば…
①〜③のいずれも
『私のことをちゃんとみて‼️』
という、Yちゃんからのサインなんですよね。
その『見て!』のサインの出し方が、トラブルになっていただけなんです。
なので私は、トラブルを起こした時には
徹底的に能面フェイスで対応する一方で…
ほめるべきタイミングが来たら、
絶対にほめる‼️ということも同時に繰り返していきました。
『みんなと一緒にスイッチ消せたね!えらい!』
『今日は、エレクトーンたたかなかったね!すごい!』
『おうちで練習してきたんだね!素晴らしい!』
などなど…
すると。
3か月くらいすると、Yちゃんの様子が確実に変わってきました。
まず、無駄に暴れたり、ましてや噛んだりすることは皆無になりました。
そして、みんなと一緒に、お話しを聞く、演奏をする、ということが自然とできるようになってきたのです👏✨
きっと、Yちゃんの中で…
ダメなことは、受け取ってもらえない→❌
先生にほめられる時は、なんだか嬉しい気持ちになる→⭕️
という経験を繰り返していくことが、
成功体験に繋がり、自然とルールが身についていったのな?と、思います。
「ほめて伸ばす」の落とし穴。
それは、「正しくほめる」ことができていないと、
逆効果になる、ということ。
ほめることだけを繰り返していると、こどもは「ほめられる」というご褒美だけを
欲しがるようになり、自分の行動に対する判断力を育む機会を失っていきます。
そして、親や先生がきちんと注意ができない、ということは、子供に対して緩やかな無視をしていることになる、と私は思います。
正しくほめられていないと、こどもたちは、ほめられても嬉しくないんです。
逆に、自分のことをしっかり見てもらえていない、ということが分かってしまう。
だから、問題行動を繰り返して、「見て!」というサインを送り続ける。
長い講師生活の中で、Yちゃんだけではなく、トラブルを起こすこどもたちは
例外なく「見て!」というサインを出していました。
本当は、こどもは全部分かってる。
私は、そう思うのです。
何をほめるか?で、こどもは変わる。
こどもをほめる時に、ついやってしまいがちなのが
「結果」をほめること。
「上手にできたね!」
「いい成績だったね!」
このように、結果にフォーカスした後に、どんなほめ方をするのかが、とても重要なようで。。
アメリカのスタンフォード大学の心理学者キャロル・S・ドウェック教授の研究によると、人は次の2つのタイプに分類できるといいます。
才能や頭の良さは生まれつき決まっていると考えるタイプ
能力は、一生懸命がんばれば身につけることができると考えるタイプ
1の子供は、新しいことに挑戦するのを避ける傾向
2の子供は、学ぶことが大好きで、何にでも挑戦しようとする傾向
が、あるそうです。
そして、この違いには、幼少期からのほめられ方が深く関わっているということも長年にわたる研究でわかっているそうです。
「上手にできたね!才能があるね!」
と、能力をほめられると、1のタイプ。
「上手にできたね!頑張ったからだね!」
と、頑張ったプロセスをほめられると、2のタイプになっていくそうです。
どちらのタイプが「伸びるこども」になるかは、一目瞭然だと思います。
「プロセス」のチカラ
こちらの動画をご覧ください。
初めての両手に挑戦中の、4歳Mちゃん。
あと1歩!だったので、もう一回宿題にしようかと思ったのですが..
かなりご不満のご様子でした😅
ママのお話によると、お家ではコツコツとひとりで、黙々と両手の練習を繰り返していたそうです😭✨
そんなMちゃんの頑張った「プロセス」を大切にしたかったので、
演奏はあと1歩でしたが、大きな合格シールをあげました💮
Mちゃんの頑張りを優先してあげたかったのです。
翌週..
新しい曲に挑戦したMちゃん。「右手」だけの宿題だったはずが、おもむろに
「両手」をスタンバイするではありませんか😳‼️
そして、つっかえながらでしたが、なんとか両手を弾くことができました👏✨
やる気が溢れて、ママと一緒に、お家で予習したのかと思いきや。。
なんと‼️お家で1回も両手は弾いたことないことが判明😳‼️
レッスンの中で、Mちゃんの「やってみたい!」の想いが溢れて
4歳ながら、ひとりでチャレンジしてみよう!と、頑張ったようです..
じーーーーーーーん😭✨
「プロセス」をほめる力の大きさを、Mちゃんが教えてくれました。
先生や親が、100回「やってみよう!」と言い続けても、
本人の中の「やりたい!」の気持ちには絶対に勝てない。
本人の中の「やりたい!」の気持ちを
どう育んでいくのか?
これが、先生のお仕事だと、私は思います。
また書きますね📖🌱
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