Hello,New world.は繰り返す
緊急事態宣言が全面的に解除された。本当に解除していいのか?という思いと、解除しないと経済が死ぬよなあ…という思いがなかなか両立してくれない。とにかく5月25日付けで日本の緊急事態宣言が解除された、という事実は変わらない。さて、このまま世界はどうなってしまうのか。社会の教科書に載るような歴史的展開真っ只中をなんの因果か生きていて、これからの展開を作っていく一人であるというのは面白い。(この状況を面白がっているわけではない。大前提として、本当は起きないほうが良かった。)数年後の教科書には、「ソーシャルデイスタンス」とか「リモートワーク」とかが黒太字で掲載されていて、生徒や学生はマーカーを引くんだろう。現代史は環境問題、経済不況、感染症…今もたぶんこんな内容だと思うが、これからもそんな感じで構成されるのではないだろうか。
緊急事態宣言が解除されたからと言って、元の世界には戻らないだろう。感染症は世界を変えるというが本当だったんだな、と他人事のように思っている。(まったく他人事ではない。)例年通り、が不可能になり、これから新しい基準を設定することが増えるに違いない。しかし、どんな取り決めをしたって、本当にそれで大丈夫なんですか!?という指摘が止むこともないだろう。ギリギリのところでせめぎあう姿が見える。でもそうやって作っていかなければ、どちらかに偏ってしまう。偏るのが一番よくないと私は思う。
私は今年の初め、研修で青島にいた。滞在中に「武漢で新型肺炎が発生、注意せよ(意訳)」というメールが外務省から来た。そして家族や知り合いから、大丈夫なの?と連絡がきた。離れてるから大丈夫だよ、もうすぐ帰国だし、と返信した。その時は本当にまたなんかあったんか中国、という感想で止まっていた。正直、ここまでの話になるとは露ほどにも思っていなかった。
グローバル化の進展によって、モノ、金(投資)、人の順で国境を超えるのが簡単になった。人の行き来が簡単になったのは割と最近のことだと思うが、今回の件で再考が行われるのは間違いないだろう。パスポート一つで世界中どこでも行ける世界は、もしかしたら異色な世界だったのかもしれない。
こういうとアレだが、きっとこれからも世界を揺るがす何かは起きる。起きないでほしいけど、多分起きると思う。そのたびに世界は元通りには戻らない。Hello,New world.は繰り返す。今こそ歴史を振り返るべきとき?なんて思いながら、社会科の大切さを痛感している。
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