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キンプリを観て泣く人がいてもおかしくはないのだ

推し繋がりで出会ったのが『舞台 KING OF PRISM』だった。『KING OF PRISM』自体はうっすら知っていたが、キラメキとは…?と手を出さずにきた。推しが出てることも知っていたが、応募した公演は当たらず、機会を逃していた。いいだろう、この機会に見よう。ということで先日ニコニコ生放送を通じて作品を見る運びになったのである。

キンプリは頭を空っぽにしてみる作品ですよ、と何も知らない私に後輩がアドバイスしてくれた。舞台は見たことないんですけど、考察は2回目からでも大丈夫です!まずはジェットコースターに乗ったつもりで!…ジェットコースターに乗ったつもり…とんでもないってことはわかったぞ???というのがみる前の状態であった。

ところがどっこい、ジェットコースターはジェットコースターだけど!!!ちょっと待って私はもしかしてキンプリの世界に住んでたのかな?プリズムショーの常連だったのかな??という感想を抱く結果となった。がっつり感動してしまった。語弊があるので書き足すと、あの世界観を前情報0人間に伝えるのは相当難しいと思うのだ。特に何も説明口調なところはなく(忘れているだけかもしれない)、最後にはこれがプリズム…と画面越しにプリズムさえも感じるようになってしまった。え、これはすごい。現地で観たかったーーーーー!!!!と、最終的には観劇を欲することになるのである。そしてこれが衝撃だったのだが、最後に一人一人があいさつをする場面で、初めてこれが無観客公演だったことに気づく。役者は誰もいないホールで、あれだけのパフォーマンスをしてたのか。最後まで観客がいると疑わなかった。それくらい熱い時間だった。あの日、客席から同じくらいの熱量をぶつけたかった観客もいる。役者と観客は、「公演」という目線で言えばたぶん相思相愛なのだ。たぶん。そんなことを思っていたら、ぽろっと流れるものがあった。

予定がぶっ飛んで悲しい、という話は前に書いた。もう悲しすぎて相当なストレスだった。返金されてしまったこの金を、どこにぶつけてやろうか!!!!とあらぶっていた時期が割と続いた。キンプリを観た結果、いつでもプリズムを浴びたいと思ってしまったので、思い切って購入することにした。その結果、推しの出演作集めもあともう少し、というところまで来てしまったので、今集められるだけ全部集めることにした。…多分返金だけでは収まっていない。経済回したね★と自分を褒め(褒めることでもない)、来月の自分にすべてを託した。その結果、今年発売される作品を合わせれば20弱の円盤を集めるに至った。本当にいろんな作品に出てるなあ…と背表紙を眺め、他にも出てるだろうからこんなもんじゃないんだよな…と推しの多忙さに想いをはせる。公演期間順に並べれば、推しの1年間が見えるようでなんか面白い。この頃私はああだったな、とか、まだ作品すら知らないな、とか。自分史と重ね合わせれば、やはり見事なタイミングで推しとの時間が重なったのだなあと納得する。

キンプリで泣いた、と言ったら、キンプリに泣く要素なんてある???と本当にわからないという顔をされた。そうだろうそうだろう。円盤なら貸そう。どうか見てほしい。好きなものを通じて知る新しいものは無限大だ。きっと何か刺さるものがあって、刺さったところから新しい好きが始まるだろう。

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