見出し画像

デザインに触れて思うこと-Monster Academia体験授業参加の記録②-

少し時間が経ってしまいました。

モンスターアカデミアのデザインに関する授業体験記。


私はこの授業を受けて、

デザインへのハードルは下がり(自分も興味持っていいんだ!という当事者になれた喜び)、

奥深さに圧倒され(目的とターゲットによって生まれるデザイン(答え)の多さよ...)、

デザインを学ぶ楽しさ(色々なデザイン知りたい!見たい!聞きたい!作りたい!)、

を知りました。

それでは、私的感情満載の体験記 第2弾をご覧ください。

※この体験談はあくまで私が授業を通して学んだこと・感じたことです。
デザインとして正しく理解できているか、またはモンスターアカデミア様の意図に沿っているかについては、確認が取れていませんことをご了承のうえお読みください


2. 日常世界は発見の宝庫だ


授業の中で言われた「目の解像度を上げる」ということば。

最初にこれを言われた時は、「残念ながら、視力はもうこれ以上、上がらないのですが...」という返答が頭をよぎったのですが、もちろんそういうことではなく。

「日々目にするものに対する観察力と分析力を上げる」ということだと、私は理解しました。


みなさん、今日の出勤途中に何か広告やチラシ、建物や雑誌など、何かしらのものを目にしたと思います。

もちろん、家の中で毎日目にしているものでも大丈夫です。


その中で、「なんか良いな」と感じたり、目に留まったものはあるでしょうか?

今、それのディテールを細かく思い出せますか?


例えば、どんなフォント(文字)が使われていたでしょうか?

ゴシック体?明朝体?

名前はわからないけれど、カクカクしていた?  丸々していた?

走り書きのような感じだった?  一つ一つどっしりしていた?


色は何色が使われていたでしょうか?

赤ですか?

青ですか?

くすみカラーですか?

なんか暖かい感じの色合いでしたか?

クールな感じの色合いでしたか?


図や絵、写真はありましたか?

構図はどんな感じでしたか?

カラーでしたか?白黒でしたか?

絵の輪郭線の色は黒でしたか?それとも別の色でしたか?


思い出そうとして見ると、あれ?どんなだっただろう?と思い出せない部分が大半じゃないでしょうか?


なんか良いな、と思ったんだけど。

なんか目についたんだけど。


これが、「目の解像度」が普通または高くはない状態と言えるかと思います。


「目の解像度」を上げるためには、そこに「観察」と「分析」の動作を加える必要があるようです。

「観察」とは、先ほどのような質問に答えられるよう、対象をじっくりと見て情報を得ること。

「赤色と青色と黒が使われている」

「よく見ると絵の輪郭線には濃いめの茶色を使っているんだ」

「フォントは1つだけで、教科書に使われているようなやつだな」


このように、対象を構成する要素を細かく洗い出していくことで、「対象がどのような特徴を持っていたか」ということが情報として自分の中に収集されます。

これは意識しないとできないと感じていて、パッと見て「あ、いいな」で終わらせてしまっていると、なかなか対象の情報収集はうまくいきません。
(写真記憶できる方は違うかもですが...)


さらに目の解像度を上げる第2段階として「分析」があります。
これは体験記①に書いた内容とも被ってきます。

「赤、青、黒の3色からどのような印象を受けるだろう?」

「なぜこのが使われているのだろう?」

「なぜ絵の輪郭線は、黒ではなく濃い茶色なのだろう?それによって印象はどんな風に変わっているだろうか?」

「なぜフォントはこんなに真面目そうなものにしたんだろう?」


そうです、
対象の特徴について、「なぜ」といった質問を自分なりに繰り返していくのです。

これを繰り返していくことで、製作者の意図を推測し(※もちろん自分の推測が完全に合っているとは限りません)、

フォントや色、線、配置などが与える印象やイメージを理解し、

各デザインの持つ役割や効果を理解できるようになってくるということです。


つまり、対象を通して、製作者が行おうとしているコミュニケーションをなるべく正確にキャッチできるよう分析する、ということです。

「赤と青と黒を使ったのは、はっきりとした色合いで、イベントのアグレッシブな印象を伝えるためかな」

「輪郭線が茶色であることで、優しい雰囲気に仕上がっているかも。なんだか子供にも受けそうだな」

「ビジネス書の広告だから、真面目なこのフォントを選んだのかも」


これを繰り返していくことで、

デザインに関する色々な共通項が見つかり始め、さまざまなデザインへの理解力・意図推察力が上がる。
また、見つけられた共通項は自分の創作物にも応用できるようになる。


つまり、自身のデザインにおけるコミュニケーションツールを増やすことに繋がるのです。



結論。

「目の解像度を上げる方法=日常世界(観察訓練 × 分析訓練)」

という公式を学びました。


このことを学んだ翌日。

私のなかで、世の中の見方がカラッと変わりました。

目に映る全てのものの細かいところが気になって、しげしげと眺めてしまうのです。

いつも使っているコップ。

今叩いているキーボード。

お気に入りのボールペン。

窓から見える電気屋の看板。


全ての細かいところを眺めては、

「ここに丸みを持たせたのは、この縁と統一感を出すためだろうな。それは、触り心地の良さそうな印象を持たせるためじゃないかな。」

と、一つ一つからたくさんの情報と分析結果を仕入れています。


こういった日常の見方があるということを知ったことで、

デザイナーの方、その他目の解像度を高く持っている人たちは、日常の中がこんなにも発見の宝庫なのか...と衝撃を受けてしまいました。

そして、なんだかとても悔しい気持ちになるのです。

私ももっと早くこんな風に世界を見たかった、と。


だから、
これからは人の3倍、いや30倍、観察して分析して生きてやる!


と、なんだか心の奥に沸々と燃えたぎるものを感じるのでした。


「目の解像度をあげる」と、日常世界は発見の宝庫でした。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?