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IT業界の日系企業で働いていたときの話(前編)
たっそです。今回は日系企業でITエンジニアとして働いていたときの話をしましょう。働き方、給料、評価、仕事の進め方など多岐に渡り書き留めておきたいので若干長いですが書き留めておくことにしました。
はじめに
たっそは色々な企業を転職してきましたが、世間では比較的大手だったり有名なところだったりするので小規模な企業またはベンチャーなどの体制とは全く異なります。また、エンジニア目線での観点になるため営業や事務職の方の参考にはなりません。あしからず。
前編のまとめ
リモートワークやフレックスはだいぶ広まった。
でも制度として使いやすいかどうかはだいぶ異なる
エンジニアに残業はつきもの。自分自身と向き合うのも大事だし、会社がフォローしてくれる体制があるかも重要
日系企業は勤務時間中の技術・知識習得に割ける時間が少なめ
評価はグレード制が一般的だけど、良いか悪いかどうかは人次第
給料は比較して少なめ。金目的なら外資行け
働き方編
リモートワークやフレックスタイムとか
IT関連を事業としている企業は概ねフレックスとリモートワーク環境が整っています。集中したいときには在宅で、同僚や仕事仲間とのコミュニケーション・会話を中心としたい場合はオフィスで、など柔軟な働き方を実現しているところが多いかなと。
そのため、働き方に関してはある程度裁量があるところが多い一方で、リモートやフレックスで働くための条件には注意が必要です。私が聞いた話ではリモートワークやフレックス制度を使うのに1ヶ月前申請が必要だったり、会社としての制度は整ってるけど実務に即してないから管理職が許可してないなどの場合もありえます。「柔軟な働き方」を喧伝しているのに申請が必要だったり実質禁止されてたりと、そんなのは使わせないための制度なので無意味です。
通勤が嫌いな人、リモートワークで働きたい人はそれらの制度がどれだけ使えるのか、融通が利くのかは他社と比較するとよいでしょう。
残業とか
最近は就業時間に関してもやれ法令遵守だやれコンプライアンス守れだのと結構細かく言われますので、よほど小規模の会社やベンチャーでも無い限りは「管理されている」というのが実態です。36協定(サブロク協定)が規定されてると思いますので、何時間までならセーフなのかは要確認です。
残業に対する見方は会社側/働く側双方で色々あります。例えば以下のような例です。
会社側
・ある程度残業時間を見込みとして提示する場合が多い(月平均X時間など)
・見込み残業は月平均、であるため突出してしまう場合がある(月80時間以上)
・見込み残業時間が提示されている場合、その時間を考慮して条件が提示されていることが多い
・36協定により月の残業時間と超えた場合の特別条項を規定している
働く側
・見込み残業時間はあるのか、それが何時間なのか
・繁忙期にはちゃんと会社側がフォローする用意があるかどうか
・業務量に対しメンバーの体制は適切か
・残業まみれになった場合に耐えられるメンタルがあるか
・そもそも残業なんてしたくない
残業に関しては人それぞれあると思いますが、IT業界に関して言えば残業は当たり前のようになってますし、自分に足りない部分の知識や技術を補うための努力をどこでやるのか、という時間管理がつきまといます。実業務の対応で日中追われることが多いため、業務外で時間を費やすことが必然的に増える傾向にある、ということを念頭に置いておくとよいでしょう。時間外で勉強が嫌、というのであれば少なくとも日系企業でITエンジニアをやることはおすすめしませんし、ストレスが溜まる一方なので会社員としてエンジニアをやるのは諦めるということも必要です。
技術や知識の習得とか
残業の項でも触れましたが、エンジニアなので技術や知識習得をいつやるのか、が常につきまといます。学校に通ってる間は(本心ではやりたくなかったとしても)数学や社会など多様な授業時間を受けなければならず、(本心でやりたいと思っている)部活をやろうと思ったら始業前か授業後の時間(規定時間外)でやるのと同じ理屈ですね。
業務時間内にうまくやれるよう配分出来るのであればよいのですが、実業務や無意味な打ち合わせに招集されるため自身の向上を行うための時間が費やせない、というのが結構な頻度であります。特に打ち合わせの数は死活問題です。
効率よくやろうと思ったら自身の能力や努力だけではなく、所属するチームや管理者の雰囲気や文化も往々にして関係してきます。管理者の独裁であれば余地はないでしょうし、メンバーのやりたいようにやらせてくれるのであればまだ良いですが、そうではない場合は窮屈な思いをすることになるでしょう。
評価とか給料とか
さて、働くうえでほとんどの人が気にするであろう評価形態や給料の話です。
評価とか
私が見てきた中ではグレード制が導入されていて、各グレードによって給料レンジが決定しているもの、というのが一般的かなという印象です。
例えば10段階に分かれていたとして、以下のようなイメージ。
1:新卒
2~4:一般兵
5~7:上級兵
8~9:つよつよ
10:最強
こうしてグレード制にするメリットは一言で言うとわかりやすさです。明確にグレードで給料レンジや待遇が決まるため、指標にしやすいという利点があります。一方で、例えばSIerのように異なる製品を扱うエンジニアが多数在籍する企業で統一のグレードにまとめるには結構無理がある※のと、「技術力」では指標にしにくいので明確なKPIを達成させるにはどうするのか、という議論がつきまといます。
※例えばネットワーク機器を扱うエンジニアと、プログラムを書くエンジニアではエンジニア自体の性質が全く異なりますが、「技術職」という名目で評価や待遇を一括りにすると不平・不満が出やすくなるという点です
また、グレード制で気をつけなければいけないのは「相対評価」であるかどうかです。もっと平たくいってしまえば「グレードごとに人数制限があるかどうか」。
例えばどんなに実力があったとしても、グレードごとに人数制限が決められている評価体系ではいくら頑張っても上のグレードに上がれない可能性があります。上記の例でいえば、グレード10に相当するような実力者を多数抱えているのに評価体系上グレード10は1人までしか認められない、みたいな場合です。この場合、早いもの勝ちになってしまいグレードが上がらない人の不満は爆発します。
また、グレードごとに給料レンジが決まっているということは上限が決まっている、ということでもあります。エンジニアという職業はある意味実力が伴えば青天井ですら良いと思うほどの専門職です。そのため、他社と比較したときの給料が低いと転職されてしまう可能性もあります。
実際問題、私は常に自分の評価・給料について所属している会社と他社の間で評価し続けていました。当然、自社の評価が低ければ転職もしていましたし、給料を上げるためだけにジョブホッパーに近いような転職もしています。望む給料を得るためには、自社と他社の比較を常に怠らないことが必要です
給料とか
プログラマーやWeb系のエンジニアはわかりませんが、正直SIerに勤めているエンジニアの給料は安いなと思ってます。最上級の努力を継続し続けてようやく35歳~40歳で800万いくかなぁくらいです。別の機会に外資系との比較をしますが、給料目当てでエンジニアやるなら外資だなぁと思います。もしくはIT系のサービスを提供しているようなところですね。
さいごに
色々書いてたら結構長くなったので一旦ここまで。次は雰囲気とか派遣と正社員の違いとか書きたいと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました。ぜひ次回も読んで頂けると嬉しいです。
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