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低倍率の教員採用試験について思うこと

 元公立小学校教員で元私立小学校教員の国立小学校教員です。今回は、Xでよく言われている低倍率の教員採用試験の話について僕の独断と偏見をお伝えできればと思います。
 僕は、教員採用試験を大学4回生の時に合格しました。しかし一度離職後に再チャレンジすると5回連続不合格という不名誉な結果をいただくことになったのです。
 なので落ち続ける人の気持ちも分かりますし合格した人の喜びや苦労も知っているつもりです。


1.低倍率は喜んでいい

 低倍率を危惧するという高尚な意見に対して臨時講師の立場の意見を代弁させていただくと「は?全員受からせてくれよ。」だと思いますね。
 この話をすると教師の質が落ちるとか、落ちてる人が悪いという勝者の理論で攻められるんですけど、ぶっちゃけ合格している人と落ちている人の差に不確定要素が多く含まれていることは公立小学校の先生ならお気づきだと思います。
 運がよく合格したかもしれないのに全員自分が努力したから合格したと思っています。この思い込みが頑張ったら合格できるからというメッセージにつながり臨時講師達を苦しめているのです。
 職場で最高にいい先生の臨時講師さんが不合格で、ちょっといけすかん臨時講師の方が合格したというパターンはどの学校にもあるのではないでしょうか。
 合否を決定するのは職場の同僚でも管理職でも保護者でも子どもでもないため仕方ありませんが、何年も不合格になっている先生は教員不適合者なのでしょうか。
 では、なぜ翌年も講師として雇い担任などの重責を任せるのでしょか。真面目で気の弱い先生方は何も言えないまま時間だけが過ぎていくのです。
 合格には筆記や面接の点数は勿論あるのですが、それだけではない性別、年代、住所、所有免許、管轄の校長など色んな要素が複雑に重なっている気がします。
 また、臨時講師を忠実に続けてくれる人という希少価値もあるため故意に不合格にされているのではないかと不思議に思う場面もあるのですが真相はいつも闇の中ですね。
 とにかく低倍率で少しでも不遇の臨時講師が卒業できることを僕は祈っているのです。

2.便利屋さんになるなら別の道を探してもよかった

 僕は5年連続で不合格だったのですが、振り返るともっと早く私立小学校で勤務するべきだったと思います。
 私立小学校なら数年で正規教員登用されるパターンが多くあります。公立なら私立で正規をしてから現職枠で受験できる自治体もあるため安定を得てからチャレンジしてもよかったと思いました。
 臨時講師は年度末は来年度もどうなるか不安なまま過ごすことが一般的です。若いうちはいいのですが、年齢がいったり家族が増えたりすると考えものですね。
 僕は独身だったら全国の教員採用試験を片っ端から受けることも考えました。しかし、結婚して子どもができ家を買うとなかなか自由度が減るんですね。
 結果として講師をしたことはよかったと思います。欲を言うと早く合格して安心したかったのですが、合格していたら大学院に行くこともなかったし私立や国立に挑戦もしていなかったと思います。

3.おわりに

 低倍率になっても不合格になっている人はいます。むしろ低倍率なのに落ちたの?と思われることは辛いものです。
 臨時講師を続けていると臨時講師にしか分からない辛さがあります。僕は小学校教員は私立もあると思うのでいろいろな働き方をお伝えできればと思います。
 最後まで読んでいただきありがとうございました。

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