
私立小学校の先進的な変形時間労働制について
元公立小学校教員で私立小学校教員です。教師の世間では冬休みですが、僕は昔の天皇誕生日の12月23日(祝)絶妙な存在が懐かしくなっているのです。
さて、今回は私立小学校で取り組まれている変形時間労働制について実態とメリットやデメリットなどについて体験を通してお伝えできればと思います。
1.変形時間労働制の実態
教員の変形時間労働制度ってなんやねん?って思われるかも知れませんが、ざっくりと公立小学校と比較しながら考えいと思います。
某自治体の〇〇市小学校教員の勤務時間です。
8:30〜17:00
まあ、あるあるですよね。労働時間開始前に子ども来てるやんか!問題は置いといてとりあえずざっくり8時間労働が基本ですよね。
しかし!!
私立小学校は変形時間労働制を取り入れているので、労働時間を変更することができるんです。授業が設定されているシーズンは課業期間と言われるが、そのような残業時間が想定できる期間の定時時刻を変更。
8:30〜18:30
定時が遅い!!
たった1時間30分の延長であるが、このような勤務時間が存在するんです。曜日によって定時時刻は変更できます。
例えば、午前中授業の日は勤務終了時刻を14:30や15;30や16:30など学校裁量で自由に設定することができるんです。
なーんて便利~♪
勤務開始も運動会や学習発表会など早朝の準備が必要な行事の日には7:30や8:00などに変更できるのです。
なーんて素敵~♪
これは教員の働き方に合った夢のような勤務形態なのかもしれないですね。
2.メリットは教員にとってのメリットだけではない問題
夢のような勤務形態といいましたが、公立小学校と比べてのメリットとして大きく出てくるのが、変形時間労働の単なる
「しわ寄せ」なのです。
具体的に言うと、夏休み、冬休み、春休みが超ロングバケーションになるのです。
おめでとう!!!
実際に夏休みは年休を取得しなくても
全職員が
20日以上の休日!!を設定されています。少しわかりづらいのですが、要はずっと日曜日設定なのです。
公立であれば年休を申請しないといけないところが、これまでの勤務が8時間労働の枠を超えた甲斐によって積み重なったものが休みとして存在するのです。
当たり前の休みや!喜ぶな!
そして、ここに闇が存在すると僕は分析します。メリットというのは雇う側の
学校運営側に大きなメリットがあると考えるのです。
変形時間労働制で忙しい授業のある課業期間の定時を遅くすることで、私立小学校で払わなければいけない発生する残業手当を少なくするのが本当の目的だと考えるのです。
ズルーイ!
つまり、変形時間労働制はコスパばいいのです!!都合のいいようにルールを変えちゃう
ジャイアンみたいなルールです!
3.デメリットは結構ある…
普段の定時が遅いことでデメリットはあります。まず、子育て世代にとって辛いことです。
保育園のお迎えが必須の先生にとって定時18:30なんて優しくないですよ。気がつくと公立小学校と比べてママ先生がいないということを知ったのです。これは…
自然に淘汰されとる
これでは、公立小学校では採用されません。
そもそも、普段の勤務時間が長いというのは結構なストレスです。
公立小学校でも18:30まで残ることはザラですが、18:30まで会議など公な仕事が平然と行われると負担が変わってくるのです。
自分の仕事が更にその後になるんですよ。効率悪くなりません?
4.夏休みも大事?
夏休みの仕事って休むだけでいいんでしょうか?あの無駄なような出勤日で心温まる出来事ってありますよね?
たまには、同僚とランチしたり職員室で喋りながら仕事したりと
僕はそのような姿が好きですね。
5.おわりに
結局ところ変形時間労働制で得をするのは学校法人です。コスパの観点からこの方が都合がいいのです。忙しい時は遅くまで働くというのは理屈ではわかるのですが、教員の仕事は忙しい時期がほとんどです。
定時時刻を遅くすることで問題を先送りにしている面もあると思います。まだまだ教員の変形労働時間制については一般的にはならないと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。