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小学校教員はネットで愚痴るより振り返ろう

 元公立小学校教員の私立小学校教員です。本日は、1年を振り返る中で真面目に小学校教員としてあるべき姿について独断と偏見をお伝えしたいと思います。内容は、大学院で学んだことをまとめています。 


1.教師の振り返り「省察」

 「振り返りをしましょう。」
 僕は、子どもに散々言っているのに自分はやったら終わりのところがあります。簡単にいうと金曜日の夜に酒を飲んだら忘れてしまうのです。
 もちろん、それも生きる上で大切かもしれませんが、根本的な問題解決ができていないんですよね。
 今回は、教師は「振り返り」をするべきだということで「省察」について考えてみましょう。
 「省察(せいさつ)」とは、自分自身を見返り、その善悪や是非などを考えることです。って言われたんですが、要するに僕は、「振り返りをちゃんとしよ 」って思っています。
 なぜ、小学校教員って振り返りが必要なのかというと、全国あらゆる小学校の教室で起きている問題が全て異なるという事実と対処方法が確定されていないということだからです。
 教員とお医者さんを比較してみましょう。医者は、患者さんへの治療がある程度確立されてますよね。薬もあります。このように医者という職業を古典的なプロフェッショナルと言います。更に、「技術的合理性」のモデルっていうみたいです。
 では、小学校教員はというと必ずこうすればいいという絶対正解という指導がありません。もちろんやってはいけないことやある程度効果のある指導はあります。
 しかし、別の先生の実践を真似しても絶対に上手くいく保証がないわけですよ。研究熱心な先生でも残念なことに学級崩壊になることはありますよね。
 教員は「省察的実践者」というものらしいです。常に目の前の子ども達にとっての最善の方法を考えていかないといけないようです。

2.省察に大切な3つの概念

 省察の仕方が具体的な方法を考えるために心理学にある3つの概念を学びました。
①批判的思考
 批判的思考とは、教育書でも目にすることがあります。カッコいい言い方で「クリティカル(批判的)」と表現されることがあります。
 「クリティカル(批判的)とは,自らの前提に絶えず疑いを向け,更新していこうとする態度(辰巳,2023)」
②原因帰属
 なんで?ということを難しくいうのが原因帰属です。小学校教員が好きな「なぜなら・・・」という型も原因帰属。
 よく研修で「子どもの問題行動について,なぜ?と考えましょう。」と言われた理由がわかりました。
③メタ認知
 授業や学級経営について自己評価をすることです。課題や問題だけでなく。成果も考えることが重要と思います。

3.省察が必要な理由は「教員の当たり前」

 小学校教員は1年目に修羅場を迎えるが、2年目から安心の慣れが発動する。それは、ある種の「こうすればいいだろう」が蓄積するからだと思います。
 上手くいった1年の経験は教員の成功体験として認識されますが、指示や指導内容が固定化されていくことがあります。
 過去の経験に基づいて獲得した行為のパターンを別の状況に適用して実践するという「過剰学習」の状態になるのです。
 ベテランの先生で決まりきった行動や指示をしている先生を見かけることはありませんか?それらは過剰学習なのです。この状態の問題点は細部への注意が疎かになることです。
 つまり、考えることを放棄している状態なのです。

 また、教員の行動の中には「暗黙知」といって行為を言葉で表現できないものもあります。
 教員の当たり前を見直すという問題はここからきていると思います。このような状態を改善するためにも省察が必要なのです。

4.おわりに

 理論が全てではないと思います。僕は実践者なので、理屈では上手くいかないことを経験してきています。しかし、闇雲にがむしゃらに頑張ってもダメなので、大学院での学びを日々の教室で実践したいと思います。
 最後まで読んでいただきありがとうございました。 




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