練習はどうして必要なのか?
こんにちは!トロンボーン奏者の津田静華です。
今日は、”練習”について考えてみたいと思います。
練習というと、楽器だけではなくスポーツや語学学習などにも当てはまることですね。
私は生徒さんの”やりたい”を大切にしてレッスンを行なっているので、例えば1ヶ月後にしっかり一曲吹けるようになりたいのであればそれが叶えられるようにサポートするし、日々の部活動でなんとなく楽しくできればという感じなら楽しく楽器が吹けるようになれるようレッスンを行なっていきます。
なので、本人が練習しようと思わないのならそれはそれで良いと思います。
本人が望んでいることなので。
しかし、もっと上手くなりたいと思っているのに練習しないのは他の理由があるのかもしれません。
私も、音楽が好きなのに練習の仕方が分からなくてかなり悩んでいたことがあります。
もし生徒さんがそのように思っているのなら、私は全力でサポートしたいと思っています。
現在私のレッスンに長く来てくれている生徒さん”Aさん”は、レッスンを始めた頃はあまり楽器の練習してきていませんでした。
他の習い事もしていてかなり忙しくしているみたいなので、楽器に触るのは学校の音楽の時間と週1、30分の個人レッスンのみ。
”初心を大切に”という言葉がありますね。
トロンボーンに関していうと1番大事なのは”息の速さ”だったり”身体の使い方”だったり、シンプルかつ基本的なことです。
最初にその基礎的なことを教えたらぶっちゃけあとは本人の練習次第だったりします。
曲をどのように吹いて音楽を奏でていくのかは別の話として、楽器に関していうとそれに尽きるので、最初に基本を教えたらあとは本人がそれを頭で理解したのちに体に染み込ませていく。
それが練習だと思っています。
あまり練習をしていなかったその子は、やはり体に染み込ませる作業(練習)が不十分だったのでレッスンでは私は同じことを繰り返したり、違う角度から伝えてみたりしていました。
それで8小節くらいのフレーズは吹けるんです。
音は出ているんです。
でも本人は楽しそうじゃありませんでした。
きっと、いつまで経っても音は良くならないし、自分の思っている演奏と違うからでしょう。
私も楽器を吹く楽しさを知ってほしいので、飽きないようにいろんなことを提案したりしました。
しかし、決して「練習しないからだよ」なんてことは言いませんでした。
本人も練習していませんなんてはっきり言ってきませんが、音を聞けばやはり分かります。
でも私ができるのはあくまでもサポート。
とある語学系YouTuberのビデオのコメント欄に、スペイン語の先生をしているらしい人がこう書いていました。
”私たち先生は、文法や使い方を教えることはできる。でも実際に使えるようにする練習は生徒さん次第”。
音楽(楽器)もまさにそうだと思います。
初心者であろうが、最終的に自分の足で歩くのは自分自身です。
歩こうとすることも止めることも自分の選択の自由なのです。
音楽教室で受付をしていた時代、よく主婦の生徒さんが「先生、すみません。忙しくて練習できていないんです。」と先生に謝っている人を何人も見かけました。
謝らなくていいと思います。
練習できてないのは、それほど優先順位が低いということで、
自分もそれに満足しているということなんですから。
先生もそれをわかっている人が多いと思います。
音大で師弟関係がしっかり築かれている人たちだと先生に怒られたり、練習できなかった理由を聞いて相談に乗ってくれることは全然あると思います。
そのAさんが練習せずレッスンに来て数回。
ある日のレッスンで、その子が吹いた音が見違えるようによくなっていました。
楽器もですが、8小節の短いフレーズでさえ、音楽的になっていました。
練習したのかと聞くと、「しました。」と。
練習について言及したことはありませんでしたが、彼女は自分で「練習しないと進まない」と気づけたのではないでしょうか。
その後、宿題や「次はこれをしよう」とこちらから提案していなくても、
毎回レッスンに合わせて自分で「このページの何番をさらってきました」と言ってくれるようになりました。
Aさんが自分自身で練習する理由を発見できたのは素晴らしいことだと思います。
練習はしなきゃダメなのではなくて、
「こうなりたい」「上手く吹けるようになりたい」
といったゴールが先にきて初めて、
「じゃあ練習しよう」
に繋がるのです。
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