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喇叭亭馬龍丑。日記「新マウスピース忘備録」8/6(火)
2024.8.6(火)
「新マウスピース忘備録」
スタジオや個人練で育てている新マウスピース、数週間経ったので「そろそろ良いかな?」とビッグバンド練に実戦投入してみる。
超高音を吹く訳ではないのに、どちらかと言えば低音域メインなのに、真逆の狭め浅めのマウスピースにしている。(この書き方、家系ラーメンの注文の仕方みたいだ。硬め濃いめ多め)
マウスピースが広め深めの場合は、結構何も考えずに唇つけても鳴らしやすいし、低音/ペタルトーンも出しやすいのだけれど、なんだかとてもツマラナイ。出にくい、のを、無理くり出す、ことが男のロマンである。(出なくて恥かいたり、怒られたりするのも込みで、ね)
狭め浅めの場合、唇ファーストタッチがかなり神経質にならざるを得ない。しかし、それが良いのである。唇をつける瞬間の緊張感。これぞ「ラッパ吹いているぜぇ〜」という高揚感。接地してからもモゾモゾと次に鳴らすべき音のベスポジを探ったり…。さながら頭の中のイメージはマイルズ・デイヴィス、である。
以下、忘備録的に列挙。
① リムが甘き丸みを帯びていて、唇がスルッと収まって良い感じである。(リムが甘い丸みを帯びているのが好き、逆に帯びてないとさながら「金属との接吻感」が強くて唇が拒絶する)
② 五線譜の上の音を出した時のスパッとした斬れ味がなんともやみつきになる。(これが阿部薫曰くの「スピード感」ってやつなのか?)
③狭くて浅めのマウスピースなので、ちょっとでも押し付けてしまうと、唇が潰れて振動が死ぬ。故にプレスに気を付けるようになる。
④ポンコツラッパと相まって、当然の様にピッチが上ずり気味になる。
⑤狙った音、倍音の一個上が出たり、下が出たり。正確に撃ち抜くにはまだまだ修練が…。
今回は練習の最後の方で『オール・ザ・シングス・ユー・アー』を吹いたのだけれど、その頃には唇疲労で音が出づらくなっていた。
しかし、不運は幸運の裏返しであり、「そうそう、こういうサブトーンが出したいんだよ」という音になる。おぉ、奇跡。唇疲労のおかげではなく、最初から狙って出せるようになりたいものであるサブトーン。ソロもサブトーンで吹いて(吹かざるを得なくて)、俺だけ気持ちいい時間だった。
良いも悪いも含めて、なかなかの学びを得た。まだ完全実戦投入には早いがこのペースで進んでいけば間違いはないだろう、そう確信するに足る時間であった。ヤーマン!