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喇叭亭馬龍丑。日記「銀座YAMAHAホールの片隅で」9/2(月)
2024.9.2(月)
「銀座YAMAHAホールの片隅で」
久々に34℃の日。銀座ヤマハホールへ。地下鉄から地上へ上がるとちょうど銀座四丁目の交差点に出る。日本で一番地価が高い、でお馴染みSEIKOの時計のとこ。
世界中のブランドが次々に立ち現れる通りを歩く。ドアが開いているところからだけ強烈な冷風。暑い、たまに一瞬涼しい、の繰り返し。
そんなこんなでYAMAHA銀座ビルの目の前まで来たが、「どうせ全館禁煙なんでしょ」と脇道へ。一服終え、ぶらぶらとヤマハホールへ戻る道すがらの足元に石碑。何気なく目を引かれ見ると「元銀巴里跡」の文字。
え?銀巴里ってあの銀巴里すか?と、手を合わせる。守安祥太郎とかが弾いてた銀巴里だよね、多分。ジャパニーズ・モダ〜ン・ズ〜ジャの勃興期でお馴染みの銀巴里だよね、多分。そうじゃないと手、合わせ損なんだけど。
ヤマハホール直通のでかいエレベーターで七階へ。受付は一般と関係者に分かれている。関係者受付では「どーもー」「これはこれは」なんてしゃらくさいやりとりが繰り広げられている。これがYAMAHAか。日本人ジャズ界か。
客席は満員に近い。なんだ、ジャズ人気じゃん。まだ死んでないのか、ゾンビなのか。前から三列目。そして何よりこれが無料だなんて、時空が歪んだとしか思えない。主催者ナイスメーン。
演目はセクステットによるハードバップ・マイルズ・デイヴィス祭り。これはどうやら主催者の意向らしい。なかなかそうでもないとこんな催しもないよなこの時代に。ジャズメンも大変だな、と堪能。
一つ前の席のおじさんが目を瞑って「たまらん。堪えられん」みたいな顔していて、なんだか幸せな気分になる。
ジャズクラブでお馴染みのツーセット+アンコールでフィニッシュ!
演者がステージ中央、一列に並び、挨拶をする中でそれは起こった。
開演前の「演奏中はスマホの電源を切るべし」とのアナウンスに従って、きちんと電源はオフにしていた。
拍手喝采を浴びる中で演者が一言。「ぜひこの姿を写真に撮ってSNSにあげてください」。皆、一斉にスマホを取り出し撮り出す。え、待って待って。と電源ボタンを長押し。なかなか起動しないのはスマホの定め。電源ついてもアプリが表示されるまでに更なるタイムラグ。カメラアプリがようよう起動した頃には「ありがとうございましたー!」と演者が皆、ポーズを緩めていた。ちくしょう、かよ。