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喇叭亭馬龍丑。日記「大悪党のすすめ」「高円寺阿波おどり」「禁断の果実を齧った日」8/23(金)〜8/25(日)
2024.8.23(金)
「大悪党のすすめ」
事業資金ぶん回しの為に銀行へ。ATMの上に他銀行のカードが置かれてある。俺の?いや、俺のではない勿論。お金の出し入れの最中もずっと目に付く。さて、どうしたものか?
生憎こちとら、生まれついての大悪党、いわばBorn to be Bad Guyなので、カードを掴み出口へ。持ち主さんも可哀想に。
そのまま別の入口から窓口業務中の行員の元へ。整理券も取らずに窓口に立つ男に不審な目を向ける行員。カードを差し出す男。他銀行の、である。更に訝しげな目をする行員。忘れ物、という旨を伝え、銀行を後にする。
預金額の一割貰えるのかな?一億入ってたら、一千万か。あざっす!
2024.8.24(土)
「高円寺阿波おどり」
高円寺阿波おどりへ。今回は初めて新高円寺の方から入ったので、あの道がこんなにも詰まっていることに驚く。見慣れた道も違う景色に見えるな。
子どもの頃から比べれば、高円寺阿波おどりも相当人出が増えた。道端に立って色々な連を眺めているだけで汗が噴き出してくる。家を出た時は涼しめだったはずなのに。それもそうか。平均体温36°〜37°の人間達がこれだけ一箇所に集まれば、そりゃ暑いはずだ。地球人類による人類温暖化計画だ。
裏道抜けて、メインストリートへ。交通整理の警察官に促され交差点を渡り、屋台村目当てに神社の方へ行くも、お馴染みの屋台が出ていることはなく、神社自体が閉鎖されている。いつから同時開催じゃなくなったんだろう。コロナ挟んでからか?
あちこちに張り巡らされた一方通行を迂回しながら、メインストリートへ戻る。本気の人達を眺めながら、20時。終了と同時に土砂降り。マンションの軒先に逃げ込む。ラーメン食べて帰宅。夏が完全に終わった。
2024.8.25(日)
「禁断の果実を齧った日」
神田SlightでのDJイベントの為、中央線で神田まで。片手にレコード、片手にラッパを持って到着。高円寺では今日も阿波おどり、果たして神田は?
トランペッタ―の、トランペッタ―による、トランペットラヴァーのための、DJイベント【Gas,Ass,Grass,or Brass 〜Nobody rides for free〜】、略称【ラッパ会】である。ミュージックをセレクトする四人は皆、トランペッター。そして選曲はトランペット縛りの多ジャンル祭り。日曜日の閑散とした死の街に金管の音が鳴り響く様はさながら黙示録。17時〜0時。七時間耐久黙示録的金管祭である。
口開け一発目はワタクシのDJ。オーネット・コールマンの伝説的ダブルカルテットによる『Free Jazz』のファーストテイクからスタート(ドン・チェリーとフレディー・ハバードいるからOK)。ドルフィーもスコット・ラファロもいっぺんに聴ける一粒で何度も美味しい曲。だけどDJブースの前で17分間、棒立ち。長い。
二回目のターンはモダンジャズを、三回目は(こんな機会でもないと使うことのない)マイルズ・デイヴィス『スケッチ・オブ・スペイン』から「Concierto de Aranjuez」を(これまた十七分間の棒立ち曲)。
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二回目と三回目のターンの間に、初のラッパ独奏(オケ無し)を演らせて頂く。
五月ビッグバンド、六月クインテット、七月デュオ、と徐々に総人数が減ってきて、八月は完全にソロ!無伴奏ソロ!一人!!阿部薫みたいにひとりぼっち!極北!!(なお、8/25は【馬龍丑。独立記念日】として国によって制定され、来年以降は祝日となります)。
とはいえ五月から毎月人前で吹かせて貰えているのは本当にありがたい限り。下手だけど。ありがとうございます。下手だけど。ジャズの神様、(つまり俺にとってはチャーリー・パーカー)ありがとう。下手だけど。
【さらば!リズムと調性の世界よ】をテーマに、阿部薫を1000倍の泥水で希釈したようなことしたい、と思って臨む。
結果は…まぁ…推して知るべし、である。
吹きっぱなし、とは恐ろしい所業である。自分が吹くのを止めると完全に場の音が無音になる、という恐怖。間、を活かせる術も無く。一人で演るとより奏法上の問題点が多々、発見できて貴重な機会。
ソロで演る、って実に禁断の果実だ。その実を齧ってしまったばっかりに、今後の活動に色々影響が出てきてしまいそうだ。
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金管イベント、次回にこうご期待を!