雨を楽しめますように

酔客となってとぼとぼと歩いて帰る道、顔に冷たいものを感じた。
気のせいかな、と思いきや、やはり雨が降っている。

いつの頃からか、雨は「忌み嫌うもの」となった。
濡れながら移動しないといけないし、気圧が下がって気分も塞ぎ込む。

ほんの少し前までは、「雨は風情を感じて良い」などと言っていた気がする。雨に濡れることさえ、ある種の詩情を覚えていたかもしれない。

願わくば、再び雨を楽しめる日が来ますように。

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秋本 佑(Tasuku Akimoto)
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