桜新町 ろうそくのゆらぎで
私は桜新町の小川コーヒーによく行く。よく、と言っても2ヶ月に1回程度だけれど。
正式名称は、「OGAWA COFFEE LABORATORY」
コンクリート打ちっ放しの内装は無機質な印象がありながらも、お客さんの話す声やコーヒー豆を削る音、食器の音のなどの心地いいざわめき、ウッドなインテリアが心地よい。
なんだかとても好きである。
ここではたくさんあるコーヒーの中から自分好みの味を選べる。抽出方法も選ぶことができる。
私は、深みのあるコーヒーよりも、酸味のあるコーヒーが好きなので、普段「エルサルバドル ロスアルベス」や「グアテマラ」「エチオピア タデGGナチュラル」のようなのを選びがち。
でもこの日は外がすっかり春めいて気温が高かったのもあって、冷たいものが飲みたくなった。なので、初めて「エスプレッソトニック」を注文。
このお店は、日が暮れるとろうそくをそれぞれのテーブルに提供してくれる。
冬に来た時は16時半くらいには日が暮れていたのに、今の季節は18時を回ってもまだ辺りは少し明るい。
ゆっくり日が暮れて、提供してもらったろうそくを眺める。日常生活の中で火をまじまじと見る時間ってなかなかないけど、火を見ると不思議な癒し効果がありなぜだろう。ずっと見ていられる。
そして、ろうそくの火を見つつ、私はゆっくりと自省した。
思い出せるところまででいいので一つずつ頭に浮かべながら、丁寧に自分に謝っていく。ここ最近、自分の気持ちに敬意を払わなすぎたな。
思えば昔から私は自分のことを軽んじてしまうところがあった。
今は、私が大切な友達のことを尊重するように、自分のことも一人の人間として尊重すべきだということが分かる。
でも、そのことをすぐ忘れてしまって、放っておくと自分のことをないがしろにしてしまう自分に戻ってしまうから、また思い出しにここに来ようと思った。
今日ここに来てよかった。