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SL-1600 禁断?のトーンアーム 内部配線交換
テクニクス レコードプレイヤー SL-1600 トーンアーム内部配線の交換過程を紹介します。
【注意】交換作業は自己責任でお願いします。
ある程度の作業スキル、工具は必要です。
SL-1600からトーンアーム部をはずしました。
ちなみにコネクタケーブルの部分はシールド化してます。
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裏面です。
写真に写っている細い配線を交換します。分解は最小限で行う。
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まずは基板から配線を外して、基板を取ります。
次に赤丸のネジを外します。
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金具を外したら、赤丸のネジを外します。
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そうするとこの状態まで分解できます。
このとき配線経路をしっかり観察しましょう。
赤い線のように配線が通っています。
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ヘッドシェル接続部のネジを外します。
舐めらないように注意
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アームの付け根が六角イモネジ2か所で固定されていますので外します。
写真下側のネジは簡単に外れますが、上側は接着剤(ネジロック?)が
付いていますので簡単には外れません。
なのでネジ周辺をヒートガン(350℃ぐらい)で温めてから緩めます。
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ネジを緩めたらアームが外れるかと言ったら外れません。
同じように接着されていますので、アーム差し込み部周辺もヒートガンで
温めて接着剤を溶かして引き抜きます。
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パイプ端面を見ると、山形の金具があります。黒線のアース金具です。
ペンチを使って引き抜いておきます。
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写真のように先端を外すのですが、ここも接着されているのでヒートガンで
温めて引き抜きます。
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ここまで来たら、配線交換の準備完了です。
今回用意した配線は、武藤製作所のオーグラインです。
(オーグPTFE被膜線 φ0.3mm)
白は信号用、緑はアース用とします。オヤイデで購入しました。
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古い配線をハンダこてで外します。
ハンダは1秒以内でやりましょう。
時間をかけるとピンのプラスチック部が溶ける。
新線の取り付けも同様
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端子にハンダ付け、収縮チューブ取り付け後の状態
買ってから気づきましたが、このオーグライン 単線なんですね。
なので線のハンダ付け部直近で繰り返し曲げると線が折れます。
(これに時間を取られた)
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ハンダ付けしたら収縮チューブをさっさと被せ、ハンダ付け部にストレスがかからないようにします。
アース金具の配線も交換します。
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分解と逆の手順でアームを組み立てます。
配線を通すのが手間ですが、ピンセットを使えば全然難しくはないです。
配線は無理に引っ張らないように注意しましょう。
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金具、基板を取り付けて配線をハンダ付けします。
接続を間違えないように注意
緑のアース線が2本ありますが、もう1つは写真に写っている金色の金具に
接続されています。
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あとはプレイヤーを完全に復旧させて完了です。
この作業、3時間ぐらいかかってしまいました。(もうやりたくない)
試聴した感じ、高域が明瞭になった気がします。たぶん
あと、もともとの配線は被覆が劣化していたので、
そういう意味でも交換してよかったです。
これからもSL-1600を大切に使って行こうと思います。