むちゃくちゃ作り直すんかい!~イエスタデイ下関公演~
12月に公演するはずが、諸般の事情で延期となった「イエスタディ」下関公演の稽古のために下関に通っている。
帰りの電車でこれを書いている。稽古二日目で衣装つきの通し稽古を行った。と、書くとものすごいスピードのようだけど、一旦12月に稽古してその時点で通しており、今回はあくまでも思い出し稽古だ。
いや、思い出し稽古のはずだった。
めちゃくちゃ作り直している。正直、よー通したなと思う。もちろん、完全スクラップじゃなく積み重ねているのだけど、段取りからミザンスからだいぶ違いますな!
でも確実に面白くなってる手応えもあるので頑張ってくれ、と思う。
頑張ってくれ、というのは、今回私の出番がそんなに多くなく、みんな大変ダナーと思いながら稽古を見ている時間が長いからだ。
助かっている。
4月にあるギンギラ太陽'sの稽古もかなりいい感じで進んでおり、台詞と段取りがようやく身体に馴染んだタイミングでの別現場なので、これで越前屋さんみたく出ずっぱりだったらキャパオーバーしていたかもしれない。
イエスタディを演出している中原さんは、横顔が少し野田秀樹に似ている。
なんというか、小手先のテクニックに頼らない骨太でシンプルかつ、柔軟な演出をする人だなと思う。
これだけ短いクリエーション期間で、まあまあくせ者ぞろいの俳優陣だと思うが、ゆとりと優しさを絶やさずに稽古を進めていく様子は、おべっかでもなんでもなく勉強になるなーと思うし、停滞している感じに全然ならない稽古の運び方がうまい。頭のよさが鼻につかない感じ。
ここ二、三年いろんな演出家と、脚本家や俳優として関わる機会が多く、どれも素敵な出会いで自分の運のよさに感謝している。
イエスタディは、戦争を下敷きにしているけれど、主人公が謎の三姉妹に振り回される、ラブコメディにも読める。うる星やつらみたいな瞬間がある。決して楽しいだけの話じゃないけど。
そろそろ博多につきます。