自粛しない人とのストレスの向き合い方。
新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっており、身体的、心理的、経済的に様々な人たちが苦しみ、困難と向き合わなければならない状況ですね。
状況は刻一刻と代わり、新型コロナウイルスに関する情報も様々で、至る所で「こうするべき、ああするべき」という主張や議論が行われています。
仕事に行けば「自粛しろ」と言われ、自粛をすれば「経済が止まる」という意見を目にし、もうどうすりゃいいんだよ?状態で、騒動以前の生活からすれば皆が大変なストレス増となっていることと思います。
この記事では、新型コロナウイルスへの具体的な対策について是非を問うものではなく、今の環境でどうストレスやネガティブな感情を軽減していくかということを考えていきます。
1:「自粛してない人」に関連するストレッサー
ネットニュースのコメント欄などを見ると、自粛要請が出ているのにも関わらず外出をしている人たちに対する罵詈雑言をよく目にします。まるで今自粛をしていない人たちは「人間じゃない!」くらいの勢いです。そういった発言をする人たちはよっぽど強いストレスを自粛していない人たちに感じているのでしょう。
なるべく誤解のないように言葉を選びつつ話そうと思いますが、
「自粛をすること」が絶対的な正解で無い以上、自粛しない人を批判したり、そこにストレスを感じる行為は無駄なことだと私は考えます。
ウイルスの感染拡大を防ぐために、不要不急の外出を避け活動自粛をするという行為自体は有効な対策なのだと思います。ただ自粛をするだけで事態がすべて丸く収まるかといえばそうではありません。
「風が吹けば桶屋が儲かる」のように、自粛をすることで収入が減る、事業を存続できない、自殺者の割合が増えるなどといった二次的三次的被害が発生するからです。
「まずは自粛、それ以外はその後対策すれば良い」という意見もありますが、現在進行形で自粛による弊害が出ている人がいる以上その方法も犠牲有りきの考え方です。
まず、全ての人が満足する解決手段は存在せず、「あちらか立てばこちらが立たぬ」という現実があることを念頭におきましょう。
2:批判をすることであなたのストレスは無くならない。
少し話が脱線気味でしたのでストレスの話に戻します。
自粛をしていない人たちに対して「自粛をするべき」と考えている人が大きなストレスを感じてしまう要因は、
・自分の正義、価値観と違うことを受け入れられない。
・他者の言動に関心を持ちすぎている。
という二つが大きく作用しているのでは無いでしょうか。
これは「自粛してないで経済の事も考えろ!」派も同様です。
もちろん異論があって結構ですが、このまま続けます。
この二つは、コロナの問題だけではなくあなたと他者が関わる事すべてに共通するストレスの発生源です。
前項で話した通り、コロナの被害に対して全ての人が満足できる対策方法はありません。あなたが正しいと考えていることの中にも、間違えている部分が同時に必ず存在します。
そもそもほとんどの人たちの願いは「平和で安心できる生活を送れるようになりたい」という共通の思いなのではないでしょうか。
ただ自分と違う他者に関心が行ってしまうと、ゴールが「自分の価値観が正しいと思いたい、相手に思わせたい、違う価値観を受け入れたくない」という個人的感情に変化してしまう恐れがあるのです。
だから、自粛しない人たちを批判するという行為は、不要な争いを起こし、平和な世界を目指すという目的からは遠ざかり、ストレスが減るどころか増えるだけの意味のあまりない行動なんです。
緊急事態という有事ですので、様々な不安やネガティブ要素が毎日の生活の中降りかかってきます。
大切なのは各々が犠牲やリスクを受容しつつ、他人のことに関心を持つのではなく、自分ができる最大限の対策に集中することが、結果的に状況を好転させストレスの軽減にも繋がっていくのではないでしょうか。
世界が平和で優しいものになってほしいと心から願っています。