Tarry

文字の創作だけ。 届きたい人に届けばいい。それだけ。

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文字の創作だけ。 届きたい人に届けばいい。それだけ。

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アカウント開設にあたって

はじめまして。 文字を書くことが本当は大好きなのに 諸事情があって自由に発言できる場所がなくなってしまった。 ここは今まで他で投稿していた文字創作だけを 集約する場所とする。 私は小学生の時から『日詩』を書いてきた 母からもらった分厚い日記にも 日記なんて書いたことがない。 詩なのか 『紙と鉛筆は裏切らない』 これが私の人生の中のポリシーで。 自分をなぐさめられるものも自分でしかない。 他人には自分の本当の感情の揺れや悩みなんてのは わかりえないのだ。 だからこ

    • 語らい

      ぼくたちはなにかを忘れようとしている 君の手で作り出せる世界なんてたかが知れてるよ 男たちは夜な夜なそんな話をして 夜を明かす 私はきっと数年後には結婚してると思うの そうかな?実はほかに女がいたりして? 女たちは夜な夜な喫茶店で他愛もない未来を妄想する それぞれの価値観は 実は偏っているのに 自分たちのコミュニティは充実していると思い込む でもそれで今日はいいのだ 他人にどう干渉されようと 彼らは目の前の相手が応えてくれて 表情を変えながら一生懸命向き合

      • 呪縛

        真っ暗な世界だった 暗闇の中で 「私を好きと言わなかったお前が悪い」 旁でカラスが鳴く 息つく暇もなく倒れた彼は 死ぬときでさえ 私に顔を向けない うつ伏せで 白い腕から 赤い血が流れる… 幾度となく この腕にすがりたかったか 片手のナイフに付いた生け贄の血 指でなぞる 生ぬるい温度 深紅 「混血…」 交わらないことを示唆した カラスが私に頬擦りをし 悪に染まった頭に火をつける 「おまえだけだな」 くすりと笑うと気持ちが萎えて うつ伏せで死

        • 再出発

          『静かに騒がず、日々をすごせ』 神様の助言 その後 とっさに落ちたケータイから ちぎれたストラップ 重荷だったものが取れ まっさらなケータイが私の手元に戻る 大好きな映画が 終わると同時に… 破滅と再生を知らせる 長い長い何かが終わり 縛られていた私が自由になった感じ 今日いなかった人は 皆そのケータイで繋がる 呪縛は解かれ 離れてほしくないとゆう ゆらぎを残す あなたは私のケータイにはいるのに あなたは私に帰ってこない 知らせをくれた営業さんは

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        アカウント開設にあたって

          警鐘の咲く庭

          赤ずきんは不思議な顔で狼に近づく 寝息をたてた狼は 深く被ったキャップから透かし目を 幼い彼女には 狼がどんなものか知らない 久々に会うおばあさんが少し黒ずんで 声がしゃがれてるなんて 看病しにきたのだから なにも変じゃない 狼はいつも彼女を見ていた 無邪気に村の人と遊ぶ彼女を 自分のものにしたくて 今日は一大事 もう後戻りは出来なかった 「ねぇ、おばあさん? 起きて一緒にぶどうパンを食べましょう?」 お母さんからもらった差し入れを 丁寧にかごから出して

          警鐘の咲く庭

          本望

          ──月に1回くらい こうゆう楽しみがあるといいね── ようやく口に出せたおねだりは それしか言えなかった 本当なら、 毎週会いたいし 朝までずっと一緒にいたいし 家なんか帰りたくない 週末はすっかり私たちの1日を終わらせようとしてくる コロナ禍で すべての人工物が 定時を早め、 私たちを帰宅へと誘う それなのに 大自然は いつも通り 太陽をかかげ 月を受け入れ 星を送らせる 1日を勝手に時間に置き換えたのは 人間だけで 本当に生物が本能的に生きるのであ

          夜の訪れ

          ねぇ 夜はなぜ来るの? 夕焼けの空にあなたといた浜辺 風が通って消える砂浜 夜になったらあなたはいなくなる 私たちの別れる時間 それぞれ旅立つ時 手を握るとあなたの体温は 太陽みたいに温かく 私にないものをくれる 夜はもうすぐ あなたの大好きなものに乗って帰る あなたが大好きなものは 時間通りやってきて あなたを連れ去ってしまう 私たちはどうして違う場所に帰るの? あなたは私の家より ずっと温もりがあって 幸せな家に帰れるのに 私の家は いつ

          夜の訪れ

          鍵穴

          臆病者なのは ふたりだけ 昔の恋愛を おそるおそる 語り合うのは 僕たちが その道を辿ることが 嫌だと言う警戒心 君が僕を好きになってしまったら 僕が君を好きになってしまったら ぼくらはどうなってしまう? 四六時中つながっているはずなのに 胸の奥にある 小さな穴が いまだに埋まることなく どこに鍵があるのだ? 僕らの知る 恐怖ってゆうのは もしかしたら あとひとこと 伝えたら ぬぐえるんじゃないか? ━━逃げたりしないよ━━ たったそれだけ 離

          ここに感じるすべてを書くと もう離れていくんじゃないかとゆう気持ちがして ずっと書けずにいた 思ってることを 口に出来るのが不思議で 今まで何も言えなかった自分が うそみたいに 君の前だとスラスラ言えて 君がどう思ってるのか なんとなく同じ空気な気がして 手を握らなくても 寄り掛からなくても あたしたちはすでに 寄り添っている 毎日話すことがないんじゃないか なんて 去年まで自分を自制していたけど 君とは会えば会うだけ 文字を送れば送るだけ 話したいことが次々

          餌付け

          時が経つにつれて 君とリンクすることが増えていく 同じ時間 同じ場所 同じタイミング 同じしぐさ それはきっと 試している 私を神様が試していて… これ以上の距離を 縮めないように 理性を踏ん張らせている なにも感じないなんて嘘 君が異性である以上 私を揺るがすのは仕方がなく 本当ならもうすこし 踏み込んだ質問や 好みや 音楽だって 知りたいのに 今のこの間隔を壊したくなくて 聞かずにいる 早合点をすれば 神様はくすりと笑い 罠にかかった私

          薄情

          僕の人間性を知り得なくていい 知りたいから君に打ち明けるわけではない 君がどんな人かも どんな生活を送っているかも 僕は知ってるはずで知らない 表面上な関係でずっといい 深入りしたらきっと お互いの変化にゆらぐ たまに僕に寄り添って もしかしたら 運命かも? なんて勘違いさせて ただね 出来れば僕が寂しいときを 気付いてくれないかな? 身内だけじゃ 慰められないこともあるんだ 血のつながらない君だからこそ 打ち明けられる悩みもあるんだ 言葉のわからない

          宿り希

          独りになってから 打たなきゃわからない文字や 君に会いたいとか どうでもいい感情とか そういうのを週末は考えていたい 僕は君みたいに 命を絶てるほど強くない どちらかといえば 騒いでもがいて 他人を巻き込む厄介者 潔い君を僕は尊敬する 他人はきっとそんな僕を 軽蔑するだろう いいんだ 僕からしたら君はたった独り 君はまた僕の胸の中に宿った… ここに来たら 会いたいときに会える 辛いときも 悲しい時も 寂しい時も どんな時も 話しかけたら君は胸の中で

          宿り希

          井の中で鳴く蛙

          日本にいると案外 蚊帳の外な状態で世界を見れる それは干渉されないと同時に世界から孤立している事を思い知る 日本語の狭い世界の中で 世界共通の言葉がわかる人種に比べて 私達は実は劣勢で、視野が狭いと自他共に認める それなのにこうやって平凡無事に毎日が過ぎていくことに 感謝すらしない 平穏無事にすごせてる事を 感謝するのは何に? 忘れてないだろうか 『いただきます』 『ごちそうさま』 に含まれる感謝の意を。 生かされていることはヒトではなく それに関わるもの全てだ

          井の中で鳴く蛙

          30代の価値観(2018年作)

          ―好きという言葉が君を狂わせる あの頃、どんなに引き留めたくても…     その言葉の意味をわかろうとはしなかった       わかりもしなかった             『友情』と『愛情』     『恋人』と『友達』     『同僚』と『後輩』     『上司』と『部下』           今や全ての意味を理解出来る             不安定なやわらかさで包む なんてことは…   いかに難しいか。       時を、年を重ねてしまうと それらすべてが難解で…  

          30代の価値観(2018年作)

          20代の価値観(2009年作)

          恋をすると人は変わるようだ… 女はとくに 自分を見失うらしい ようやく信頼できる友達に会えたと安心していると、神は裏切る 不穏なカゲ… 真夜中のTEL 切羽詰まる私 気まぐれな友達 君をどんなに思っても 君は我が道をゆくのだから 仕方がない 何も誰かの為に生きなくてもいい そいつがいなくても自分は消えやしない そいつはどーせ裏切る 私は裏切らない "好き"とゆうコトバが 君を迷わせ…狂わせる 女は"好き"を大事にしすぎる 男は安易に使いたがる その

          20代の価値観(2009年作)

          優情

          私は交友関係に無頓着なのかもしれない 同級生や同世代、 年下やグッと年上の人 出会う人すべてに分け隔てなく接しているつもりだ。 ただ、ふと思うこともある たまに会い、 同じ目的地に行き 同じ体験をしても そこに行き着くまで語らう時に ある人とは時間を忘れられ、 ある人とはその時間さえも長く感じたり 今しなきゃいけない話なんだろうか? とか 今日は目的が語らいでもいいな とか 俯瞰でもう一人の自分が批評している ずっと自分はそんな端的な切り捨てた関係を評