泣き噦るタロヤムと合掌a.k.a.しらばか派

夢日記や物語の断片をAIで整えてみたり。

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最近の記事

歴史考証家 北川歩の日常3

 北川歩は歴史考証家だ。企業の社歴編纂から土地家屋の権利に関する民事裁判まで、様々なシーンでお呼びがかかる。  ただし、歴史考証家は判定を下さない。いつでも語尾に「ご参考までに」と付けて去っていく。  そんな彼の日常について話そうと思う。ご参考までに。 Chapter 03 しくじり領主の町おこし逸宮町の黒歴史  山陽と山陰はどこで線引きされているのだろうか。尾道駅で乗り換えながら北川はそんなことを考えていた。  山陽とも山陰とも言えない山間の町、逸宮町。 歴史考証家

    • 歴史考証家 北川歩の日常2

      北川歩は歴史考証家だ。企業の社歴編纂から土地家屋の権利に関する民事裁判まで、様々なシーンでお呼びがかかる。 ただし、歴史考証家は判定を下さない。いつでも語尾に「ご参考までに」と付けて去っていく。 そんな彼の日常について話そうと思う。ご参考までに。 Chapter 02失われたご本尊老舗製麺メーカー「あにまるき」のご本尊12月初旬、東山の紅葉はまだ見頃であった。 北川は京都に本社を構える製麺メーカー「あにまるき」に招聘されていた。 「あにまるき」は、創業者・加藤桃吉が一代でグ

      • エスパー高校同窓会

        prologue地球が、滅亡の危機を迎えている。 宇宙大魔王コスボーグの蹂躙を止められる者はもう誰もいないのだろうか。 満身創痍の少年が、震える拳を空に伸ばす。 「俺たちの戦いは、終わらない……未来の俺たちが、生き続ける限りは…!」 22年後、秋 「出てきてくれないか。サトル」 開くことのないドアに、シュンは今日も話しかけている。 ( 何度来たって、無駄だよ) 高校卒業後、大学に順応できずに引きこもったサトルは、ドアの向こうからテレパシー能力で直接心に訴えてくる。

        • 歴史考証家 北川歩の日常

          北川歩は歴史考証家だ。企業の社歴編纂から土地家屋の権利に関する民事裁判まで、様々なシーンでお呼びがかかる。 ただし、歴史考証家は判定を下さない。いつでも語尾に「ご参考までに」を付けて去っていく。 そんな彼の日常について話そうと思う。ご参考までに。 Chapter 01元祖ナポリタン焼きそばを追え元祖争いの勃発晩秋の冷たい風が吹く甲信越の田舎町に、北川は立っていた。 今日から当分ナポリタン焼きそばか。 この町は、B級グルメ「ナポリタン焼きそば」が観光の目玉として広く知られ

          ラストソング

          忙しさに追われる日々の中で、ハルカは一度も過去を振り返ることなく人生を歩んできた。 日本中で知られる有名な作曲家兼プロデューサーとして、彼の曲は人々の心を揺さぶり、ヒットチャートの常連となっていた。 しかしその成功の代償は大きく、健康を蔑ろにしていた彼は突然の心臓発作に見舞われ、ハルカはその短い生涯を終えた。 気づくと目の前に知らない女性が浮いていた。 白い翼を持つ美しい天使だった。彼女は優しく微笑みながら、ハルカに語りかけた。 「ハルカさん、お迎えに上がりました。私は

          硫黄島アイドル戦線

          出島政策以来、外界から閉ざされたこの国は、技術革新を独自に進化させながら文化の純粋性を守り続けてきた。現在、その最前線となっているのは小笠原諸島の硫黄島だった。 硫黄島は、唯一出島として諸外国の文化流入を許された特異な場所。 しかし、日本の文化を守るため、島には数々の女性アイドルグループが駐屯し、他国の音楽や文化に対抗するために日々パフォーマンス演習を磨いていた。 その中でも、日本を代表するアイドルグループ「婆娑羅ive」のリーダー、林久里(はやしくり)は、伝統的な日本美

          懐にカッターを

          第二次世界大戦後、敗戦国日本が荒廃した時代だった。 戦場から復員した女性兵士、北谷(ちゃたん)なきりは変わり果てた祖国に心を痛めていた。なきりが目にしたのは、戦時の勇ましさを葬り去り、社会に対する自信を喪失した男性たちだった。未来に希望を見出せない彼らの姿に、なきりは「このままではダメだ」と強く感じた。 なきりは復員してすぐ故郷へと戻った。彼女の家は代々続く刀鍛冶の名家だった。戦前までは、優れた日本刀を鍛造することで知られ、多くの武士や職人たちから尊敬を集めていた。 しか

          同担姉妹

          大学生のナナは社会人の姉、カオリのマンションに居候していた。 都内の高級マンションに住みキャリアウーマンのカオリは、ナナにとって憧れの存在であり、ナナはよくカオリの持ち物や化粧品を借りては都会の女子大生ライフを満喫していた。 カオリには付き合って数ヶ月の彼氏、ユウタがいて、新人弁護士のユウタはカオリを「完璧な女性」だと信じていた。 しかしカオリには秘密があった。 それは彼女が高校生の頃から、ある漫画キャラクターの二次創作BLにハマっているということだった。 今も時々同人誌や

          大きなかぶ♡

          昔々、ある東方の村に魔女が住んでいました。 「あれをああしてああすれば、大きなかぶが…、ぐっふふふふひ」 その村には、平均的なおじいさんとおばあさんも住んでいました。 ある時、おじいさんは畑に信じられないほど大きなカブが地面から顔を出しているのを見つけました。 おじいさんは驚いて、すぐにおばあさんに知らせに行きました。 「おばあさん、畑に何やら大きなカブが植っておる。引っこ抜くのを手伝ってくれないか!?」 おばあさんは興味津々で畑に向かい、二人でカブを引き抜こうとしました

          承認欲求おばけがオレの抱き枕に憑依した件

          女子高生のアカネは不慮の事故で亡くなり、葬儀が営まれていた。 生前、家族や友人から愛されていない、認めれていないと感じていたアカネは、成仏できず、肉体から離れた魂はその拠り所を探していた。 アカネの葬儀が行われたのは、日本で唯一「抱き枕」のお焚き上げを行っているという不思議なお寺だった。葬儀があった同日の午後、寺の住職は古い抱き枕のお焚き上げを行なっていた。 その抱き枕の一つは、ヨウジロウという男子高校生の母親が、彼に無断で持ち込んだものだった。それを知ったヨウジロウは

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          わたしは私のご主人様!

          メイドカフェ「みるきーうぇい」 メイドカフェ「みるきーうぇい」は、毎日多くのご主人様とお嬢様で賑わう特別な場所だった。その中心にいたのは、人気のメイドコンビ「レイナ」と「リン」。二人は愛らしい笑顔と優れたサービスで、お店の看板娘として知られていた。 しかし、その表面に隠された真実が、徐々に表舞台へと顔を出す。 常連客のAは、いつもリンを指名し、熱心に彼女を応援していた。 しかしリンは心の中でAに対して複雑な感情を抱いていた。 いつも笑顔だったが、裏ではAに対する不満を溜め

          「アンセム・オブ・ザ・コスモス」

          プロローグ 地球は崩壊の淵にあり、ほとんどの人類はロケットで地球を脱出してしまった。 しかしそれは宇宙崩壊の幕開けに過ぎなかった。 地球、ひいては物質・生命、さらには宇宙全体が音楽の周波数と共鳴しているという考えをもつ科学者がいた。名前はケイン。ケインは長年宇宙の構造を研究し続けたが、音楽こそがそれを解く鍵だと信じていた。 キャラクター アイリス(ボーカル) : 家族とともに一度地球を去ったが、最後にもう一度、仲間たちと音楽を演奏するために地球に戻ってきた。彼女の歌に

          「アンセム・オブ・ザ・コスモス」