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僕が東京を好きな理由
「東京は怖いところ」
18歳まで愛媛と高知で育った僕は、なぜか回りの大人たちからそう言われて育ちました。特に昭和の時代にはそう言う人たちが多かったような記憶があります。
そこで出来た思い込みから、「人が多いところに住みたい」と思っていたにも関わらず東京には少し苦手意識があり、札幌や大阪を経て24歳でやっと東京に住むようになりました。
長く住んでみて言えることは、僕は東京が好きです。
気が付けばもう20年以上生活しているのに、全然飽きることがありません。
東京では、何より変化が楽しいんです。
時間的な変化もそうですが、距離的な変化も大きくあります。
特に都心では、ものの数分歩いただけで町の景色がガラッと変わります。
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大通りをまっすぐに進んでいくつかの橋を渡ります。橋のたもとには個人所有の船がたくさん繋がっています。ここは運河なのか川なのか、その違いもよくわかりませんが、豊富な水路にはそれぞれに歴史があり、その由来を書いた石碑を見つけると結構読んじゃいます。
ちょっと横道にそれると下町風情の密集した住宅街があって、急に登場する鉄板屋からは香ばしい匂いが立ちあがっています。
来た道を戻らずに遠くに見えるビル群を目指してしばらく歩くと、坂になった横道を見つけます。その急な坂道を登っていくと、相当数の防犯カメラが見え隠れする高級住宅地があります。
高い塀に囲われた要塞のような住宅を横目で見ながら道沿いに進んで行くと、落ち着いた雰囲気の緑に囲まれた美術館や資料館が現れます。
下り坂はすぐにやってきて、下りきると高速の高架下に出ます。
右を見ると少し向こう側に小さな商店街らしきちょっとくすんだアーケード。左を見るとよくテレビで見る大きなビル群。
さー、今日はどっちに行こうかなぁ。
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歩かなきゃ見えない景色があります。
また同じように、自転車や車じゃなきゃ見えない景色があります。
景色の変化が多くて速い東京では、自分の生き方や生きる速度によって見えるものがガラッと変わります。
変化は怖いものじゃなくて楽しいもの
それを教えてくれた東京に、僕は未だに夢中にさせられているんです。