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BIツールでDXに失敗した話・Tableau編

DXといっても色々方法はある。
BIツールもその一つである。
そもそもBIとは何かをchatGPT君に手短に紹介してもらうので
BIを知らない方はまず読んでほしい。

BIツールとは

BIツールとは、ビジネスに関するデータを簡単に集めて、
分析するためのツールです。

例えば、お店で売れた商品の種類や売上金額などのデータを集め、
それをグラフや表などで
見やすくまとめてくれるツールがBIツールです。

これによって、お店の売上の状況や、
どの商品が人気があるかなどの情報を一目で把握することができ、
経営戦略を立てる上で役立ちます。
また、BIツールは、専門的な知識がなくても
使えるようになっているので、
ビジネス初心者でも簡単に使うことができます。

以上がchatGPT君による説明だ。
最後の一文に注目してほしい。
「ビジネス初心者でも簡単に使うことができます。」
吾輩は、某ITコンサルさんに同じような説明を受け
BIツール導入を決意した。

BIツールの代表格「Tableau」

Tableauとは何か、またchatGPT君に手短に紹介してもらう

Tableauは、ビジネスに関するデータを集めて分析し、
グラフや表などの見やすいデータ表示を作成するBIツールの一つです。

例えば、お店で売れた商品の種類や売上金額などのデータを
Tableauに入力すると、
それを自動的にグラフや表などにまとめて表示してくれます。
また、データの種類に応じて、適切なグラフや表を
自動的に選んで表示してくれる機能もあります。

さらに、Tableauでは、複数のデータソースを組み合わせたり、
データをフィルタリングして特定の範囲のデータだけを
表示することもできます。
これによって、データ分析の効率化や
ビジネスの意思決定の強化が期待できます。

Tableauは、直感的な操作性や使いやすさが特徴で、
ビジネス初心者でも簡単に使うことができます。
また、カスタマイズ性も高く、
自分で作成したグラフや表をデザインすることができます。

Tableauは上記の説明の通りカスタマイズ性が高く操作も直感的だった。
GoogleでBIツールに関して検索するとTableauが多く出てくる。
何より、吾輩が参加したDXイベントでは
多くの名だたる日本企業がTableauを利用していた。

TableauはSalesforce(クラウド顧客管理システムの大手)が買収しており、
日本の大手企業が顧客管理システムをSalesforceの置き換えに舵を切っている傾向を見ると、Tableauが一番将来性があるBIツールではないのかと
吾輩は考えたのである。

Tableauの革新性

使ってみるとTableauは夢のようなツールだった
Excelと比較すると
・多量のデータを扱っても処理落ちしない
・グラフ作成の試行錯誤の工数が減る
・Excelのシート毎に分かれるデータの結合がVLOOKUPでなくてもできる!
SQL(データベースを扱うためのプログラミング言語)が書けない吾輩にとっては、人生が一変するような新鮮な驚きと
明るい未来を予見させるツールだった

Excelの限界値

事務員の仕事はコピー機の紙の補充から、簡単な掃除まで雑務は多岐にわたりその中の一つに「これ集計しといて」とデータ集計を言われることがある。
指示された内容自体がたとえ簡単だとしても
データ量が膨大になると、Excelが機能の限界を向かえて処理落ちする。
VLOOKUPでデータ同士を結合するのにはPCのメモリを食いすぎるのだ。

ではExcelVBA(Excelで動くプログラミング言語)で自動化すればなんとかなるかといえば、またそれもどこかにメモリの限界を迎える。

Excelの最大行は100万行(バージョンによって異なる)が
実際のところそんなにデータをExcelにいれたらPCは固まる。
PCそのもののスペックの問題もあるが
そのためにPCのスペックを上げるのもなんだか違う気がする。

そもそも、Excelは大量データを処理するのに向いてるツールではない。

Tableauの処理スピードの速さ

Tableau上でどのようにデータソースを組むかにもよるが
単純比較でExcelよりも圧倒的に処理スピードが速い
弊社の売り上げデータ1年分入れてもサクサク動くではないか!
Excelで売り上げデータ1年分を入れてサクサク動かすには
月ごとにデータを集計した状態にするなど
データの容量を減らさないと動かせない。

しかし、Tableauならば、日ごとや
あるいはもっと時間ごとなどのブレイクダウンしたデータを大量に読み込ませてもExcelと違って早く動く。

これは革命である!!

様々なデータがカラフルに、そしてスピーディーに動く!!

TableauDesktopの限界

Tableauにはいろいろと種類がある。
※その時々でバージョン内容が変わるので最新情報はTableau公式ホームページを見てほしい。

Tableau Desktop
Tableau Prep Builder
Tableau Cloud

の製品群があり
Tableau Desktopはダッシュボード(表やグラフ)を作ったり閲覧するツール
Tableau Desktopにつなげるデータソース(Excel、CSV、DB等)がどうなってるかで処理の限界値が変わる。

まず自分のPC上や社内ネットワークフォルダ上にExcelやCSVなどをデータソースとすると速度は遅い。(Excelよりは早い)
データソースをTableau Desktopそのものにインクルードさせると処理は早くなるが、Tableauのファイル自体は重くなるのでPCのスペックに左右されていく。

では外部DB(データベース)とつなげればそれは解決するかいうと
DBそのものの機能に左右されるので、一概に早くなるとは言い切れないし
前提としてSQL(データベースを操作する言語)の習得が必須である。

Tableau Prep Builder

吾輩はSQL(データベースを操作する言語)が書けない。
勉強したけど書けなかった。セミナーを受けたけどわからなかった。

視覚情報優位の吾輩には、
長々しい英語の文字列を理解することができなかった。
(でもExcelVBAは書ける)

Tableauの人に相談したら
Tableau Prep Builderを紹介してもらった。

とても便利だった!神様みたいだ!
いままでの悩みが何だったのだと思えるくらい簡単で
これが「ノーコード」ってやつ?!と感動した。

でも…やっぱりデータ量が多いと
Tableau Prep Builderは最後の出力のところで処理がコケてしまうのである。全然安定しない。
毎日最新データを更新してほしいのに自動化するには不安定過ぎた。

Tableau Cloud

吾輩は再び、tableauの人に相談した。
するとTableau Cloudという製品を紹介してもらった。
絶対便利やん!!!

でも、営業さんに見積もりを作ってもらったら高かった。
さすがに社長のOKがでなかった。

だって吾輩はTableau導入に奮闘して半年
何一つ、事業に貢献できるものを作り上げていないのである。
なんの実績も出せていないのにこれ以上投資しろは通らない。

それよりもネックなのはちょっと事務員レベルには
Tableau Cloudは扱えず、ITエンジニアでないと難しいと
Tableauの人に説明を受けていた。

そもそも弊社はDBに強いITエンジニアがいない…。
cloudにも明るいエンジニアがいない。

オワッタ!

GoogleWorkSpaceに切り替えてDX成功する

途中なんやかんやあって
BIツールはあきらめてGoogleWorkSpace(gmailやGoogleスプレッドシートなどが使える)に
Googleスプレッドシートしたら今までの悩みは晴れていったのである。

Googleスプレッドシート VS Microsoft Excel

GoogleスプレッドシートはExcelのGoogle版のようなもので
機能的にはほとんど変わらないし
データ容量が多くなると動きが悪くなるのはExcelと変わらないが
どちらかといえばGoogleスプレッドシートのほうが好きだし軽い気がした。

そして何よりGoogleスプレッドシートにしかない関数
Query関数がある。

これはSQL言語とほぼ同じなのだが
なぜか吾輩はQuery関数ならば理解し書けるようになった。

これによって、データ成型の手間は劇的に減り
ピボットテーブル機能との併用により
やりたいことは大体できるようになった。

これは推測で確証はないのだが
Excelの場合(Excelon-lineは別)ファイルそのものでメモリを食うが
Googleスプレッドシートはファイル単位ではなくシート単位でメモリを食っているように思う。
だから、Excelと比べると多少動作が軽いのだ。

ExcelにはArrayformula関数がない。それに相当する機能はあるが
正直Googleスプレッドシートの便利さを体感した後だと戻れない。

オンライン上の共有が段違い

ExcelにもWeb上で使えるExcel on-lineがあるが
Excelとは細部で挙動が異なるため使い勝手が悪い。

GoogleスプレッドシートはExcelの鬼門のひとつである共同編集が楽々行うことができる。

Excelも共同編集作業機能はあるが社内ネットワーク上でやると不具合が多発するのでお勧めしない。

Googleスプレッドシートは自動的にバージョン履歴がのこり
(Excelon-lineにもある)
編集履歴からだれが何を操作したのかが追えるので
意図せぬデータの書き換え等で前の状態に戻したい時が安易だ

学習コストもTableauなどと比べると圧倒的に簡単。
ほとんどのホワイトカラーの人はExcelは使えるので
Googleスプレッドシートへの切り替えも容易で覚えることがすくない。

でも、ここまで読んで
GoogleスプレッドシートシートはTableauの代替えにはならないと思われる方もいるだろう。それは正しい。

Looker Studio

GoogleにはTableauのようなBIツール「Looker Studio」がある。
なんとこれ、無料である。

詳しくはTableau公式ホームページを見てご自身の会社でいくらかかるかを計算してほしいが、無料VS有料を比べると
圧倒的にLooker Studioに軍配が上がる。

データソースも多彩に選べ
当然Googleスプレッドシートを利用することが可能である。

さて、長くなったので一旦ここまでにしておこう。
気になる方はGoogleWorkSpaceを試してほしい。
この製品は個人で無料で登録して試しに利用できるし
Looker Studioも無料で使える。

企業で使うのであればGoogleWorkSpaceを法人契約してみてほしい。
GoogleWorkSpaceの導入を請け負ってるITコンサルさんは沢山いるけれど
正直これは説明を受ける必要もなくご自身で理解いただけるレベルのものだと思う!

吾輩のDX失敗談から格安DXが世に広まれば嬉しいにゃ!

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