自分の実践に影響を与えた本紹介④
前回は、奈須先生の本を紹介しました。とても読みやすくわかりやすいです!↓
今回は、「学びの責任」について考えていきたいと思います。子どもたちは有能な学び手であるということは、これまで本紹介を通して伝えていきました。
それでは、その有能な学び手たちに、どこまで「学び」を伝えていくのか。教師主導なのか、子ども主体なのか。少し考えてみたいと思います。
「学びの責任は誰にあるのか」
本のタイトルでもあります、「学びの責任」は誰にあるのか!
「学びの責任」とは、学びが誰の責任で行われるのかということです。これまでは、教師側の責任が強く、教師が子どもに教えてあげる、という認識でした。
しかし、何度もいうように、子どもたちは有能な学び手であり、大人(教師)の力を最後まで借りずとも、自ら学ぼうとすることができるおいう発想に立つと、「学び」の責任を子どもたちに移行していく必要が出てきます。
本著では、「学びの責任」の移行について、
課題を行うすべての責任を教師が担うことから、児童・生徒たちが担う状況へ移行すること
と述べられています。
責任の移行モデル
それでは、どのようにして「学びの責任」を移行していくのか。
下の図が、本著でも紹介されている「責任の移行モデル」です。
四つのステップで責任の移行が行われます。
①教師が焦点を絞った授業をしたり、見本を示したりする。
②教師がサポートしながら子どもたちは練習する。
③子どもたちが協力しながら問題解決や話し合いをする。(協働学習)
④子どもたちは個別に自分がわかっていることやできることを示す。(個別学習)
この四つのステップを1単位の時間として考えると、
①授業のめあてを設定する。
②課題の問題を教師と一緒に解く。
③グループで問題解決や話し合いをする。
④個人で問題に向き合い、わかることやできることをふり返る。
という流れになります。
最初は教師がめあてを設定し、見本を示します。
そこから子どもたちがグループになり、話し合いをします。
最後に、個人で問題を解き直したり、学習のふり返りをしたりします。
このような流れで授業された経験のある先生は多いのではないでしょうか。今までしてきたことが、実は「責任の移行モデル」になっていたということです。
教師との確認の後、④の個別学習から③グループ活動へ入ることがありましたが、まずグループになってみんなで考え方個人に返すという方法は面白いなと思いました。
今回も少ししか紹介できませんでしたが、私の実践に影響を与えてくれた本です!
次回も吉田新一郎さんが翻訳した本を紹介します!