考察型オタクが解説するタロットのしくみ:カードに描いてあるものってなに?
早々に前置くのですが、私自身スピリチュアルな文化に特別馴染み深い方ではなく…霊感もゼロ。神秘的な体験も人並み以下かもしれないという人となり。
それでもタロットのデザイン性にファンタジー心をくすぐられ、本屋のカードゲームフェアで偶然手に取ったかつての私のように、「ファンタジー風味の綺麗で緻密な絵が描いてあるナンカスゴイカード」というだけのイメージを漠然と持っている方向けに、私なりの独学の末にたどり着いたタロットのしくみを解説してみたいと思います。
タロットカードは「エモーションのもと」を描いている
タロットを手に入れたばかりの私はそもそも「このカードがどんな役割で、人間がなにをすればいいのか?」も全く知らない状況にありました。ボードゲームなら必ず付いてくるはずのルールブックがめっちゃ小さい…
そこでまずタロットカードが何を描いているのかを知ることにしました。意味の解説を通し、全体的になんのことが書いてあるかに注目してみることにしたわけです。
どんな意味か?ではなく…なんのことが書いてあるか、ですよ?(伝われ)
前回の記事ですでに書いてますが、今の私ならタロットカードが示しているものはものごとの「状態」や「性質」、「感覚」や「感情」…つまりエモーションである!と、言い表したいと思います。一つのカードに、これらを思い起こさせるシンボルやシチュエーションが絵で表現されているわけです。
私たちが「このカードから見て取れるのはこんな気分・こんな雰囲気・こんな感じ・こんな有様…」と感じるための絵が描いてあるってことですね。
その絵柄の中から連想できるこんな状態やあんな感情を、特定の人物や出来事に照らし合わせて考察・観察してみる というのがタロットの楽しみ方だと私は考えてます。
つまりタロットカードは私たちが「こう感じるとしたら?」「こういう状態になるとすれば?」について考え、表現するための補助となるアイテムになり得るわけです。
文章のない絵だからこそ、言葉の定義にとらわれすぎない感覚的な情報の拾い方ができるのもタロットの強みですね。
タロットはオタクがエモを摂取するための神アイテムである!
私はどうしようもないくらいのオタクなので、愛する物語やキャラのことを考える時間がなにより楽しいいきもの。え?みんなもそうだろ??(圧)
作中のキャラの言動ひとつ、設定の一行ひとつで「え?それってつまり…」と息をするように考察を始めてしまうオタクにとって、タロットに描いてあることというのは舞台装置であり、物語設定であり、キャラのリアクションであり意味深な仕草のようなもの。オタクや創作者が、寝る前の妄想に・SSを書く(描く)前に・薄い本を作りたい時に、日夜欲しているものを提供してくれるってわけですよ!
私がやっているタロットとは「発想や想像を膨らませてものごとに深みや奥行き(エモみ)をつけていく作業」だと思っています。「キャラや物語など二次元世界の内面をもっと探り、うまく表現したい」という意図を持って、意外な視点に注目し膨らませて、奥行きをつけて、自分の中での解像度を上げるのを楽しむことが目的なのです。
タロットはデザインが綺麗で目にも楽しく、オタクにもってこいの素敵なアイテム。機会があったら触れてみてはどうでしょうか。いやまあやってみて…!ちょっとだけでいいから…!!