【タロットを自分の辞書にする】恋愛と節制
「もうこの関係は終わりでしょうか?」
「復縁できますか?」
こういったご相談のときに節制のカードが逆位置で出ると
『覆水盆に返らず』
で見込みはない、とわたしはタロットの先生に習いました。
これはうまいことを言う、という手本のようなことわざとの組み合わせ。こういう風に読むと決めると、リーディングする側は非常に楽です。
だからリーディングをはじめた頃はそのままお伝えしてました、言葉に気をつけながら。予言や呪いにならないように……。
それからだんだんと経験を積んでゆくと、あてはまらない事例もまあまあ出てきます。
節制リバースは、状況としては「気持ちのつながりは切れている」とか、「お互いに相入れない価値観がぶつかり合っていて混じり合うことがない」と解釈することが多いです。
逆位置だと、一時的に無理して復縁しても定着が難しそうな雰囲気がある。
でも、”見込みなし”では決してないなと今は感じています。状況は厳しいのは厳しいけれど。見込みなしだと、むしろ別のカードのことが多いです。
で、なにを言いたいのかというと
タロットは生きている
ということ。
ひとりひとりがタロット78枚の百科事典を持っていると想像してみてください。リーディングするとき、新しい言葉が増えたり、元々あったものの解釈が変わったりします。
現実の言葉もそうですよね。最初の意味とは異なった使い方がいつしか主流になっていることはよくあるし、それは悪いことでもなくて。辞書の方が時代に合わせて変わってゆく。
解釈のバリエーションを広げていくようなイメージです。そこで事例の多いものは集合意識を通じて全体に浸透するのだろうし、進化する。ウィキペディアみたいね。
とはいってもマルセイユ版には神聖幾何学が骨格のように中心にあるので、幾何学が示す宇宙のエッセンスを人類の認知のゆがみでねじ曲げることまではできません。辞書の監修者がきっちりしている感じ。そこはウィキペディアとちがうところ。
節制を”復縁不可”と言い切るかどうかは、だからそう読むひとが間違っている訳でもなく、そのひとが使い慣れた辞書で読むときにはそれが正解なのでしょう。
どう読むのがより精度が高いかは、リーダー側の哲学や思想にも影響されるし、その人がアクセスする情報領域にもよります。最終的に自分なりにしっくりくる百科事典をつくるのがベスト。リーダー側にもある程度の書き込み自由があります。
これをそう読むのは無理があるよね、というパターンはもちろんあります。そこは基本をきっちり抑えておく必要があります。
タロットは生き物だよ、大切に育てよう。
\水瓶座時代のマルセイユタロット/
あなたを読むものがたり
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