tarotjournal24 エロトマニア - 史上最強のロマンティスト ツインレイ、境界線を引くのは正義のカード -
エロトマニア
この言葉、つい最近SNSで知った言葉です。
みなさんご存知でしたか?
その響きから”色情症(Nymphomania)”と勘違いされやすいですが、それとは異なるそうです。
芸能人を語る迷惑メールの話を聞いたことがあるでしょうか。もしくは海外に住んでいる医者や宇宙飛行士(!)、パイロット、お金持ちを装って届くSNS経由のメッセージ。いわゆるロマンス詐欺です。
詐欺のように意図的に相手を騙そうとする場合は、そういう妄想をわざと抱かせようとしているので、信じてもいたしかたない面もあるかなとは思います。
けれど中には、芸能人本人がはっきりと否定しても、自分はその芸能人と結婚するのだと言い続ける人もいます。
それが不思議だったので、このエロトマニアという言葉を知ってこういうケースがままあることが腑に落ちました。
妄想性障害
妄想自体は誰もがするものですが、「障害」として精神病の範囲になってくると、周囲との間に齟齬や軋轢が生じます。
ストーカーもここに含まれます。
完全な虚構の世界に飲み込まれてしまってるんだろうねえ。それを観ている(高次元の)自己の視点が完全に隠れてしまった。
なぜ相手が芸能人や地位のある人なのか
わかりやすいSNSでのロマンス詐欺に乗ってしまう方は、白馬の王子様(お姫様)という元型的ともいえるような理想が強いのかもしれません。
そして、現実との間に乖離が大きい。切望が現実を歪ませる。
史上最強のロマンティスト - ツインレイ -
ロマンティストという言葉の響きはいいですよね。わたしもロマン好きです。
わたしは形而上的な一体感を求めるのは自然なことだと考えています。たましいの旅では、神との一体感をこそ求めていると思っているので。
けれどその一体感を、肉体としての人間で満たすことは不可能だろうとも思います。抵抗した時期もありましたが。
スピリチュアル界隈では『ツインレイ』という言葉があります。
宇宙でたった一人の自分の半身、たましいの片割れのことを指すそうです。このツインレイと出会う目的は、覚醒や統合のためだといわれています。
だからツインレイと出会うことは、ただただ「ハッピー!!」ということはなく、試練の道が続き、それを乗り越えたら二人は永続性のある幸せな関係になるそうです。
わたしはこの概念自体を否定はしません。自我が好きそうな物語だなとは思いますが、内なる神へと到達するためにそういったルートもあるのかもしれないなと思っています。
そしてこの「試練の道が続き…それでも諦めなかったものに永遠のパートナーが現れる」という考え方は、エロトマニアと紙一重では?とも今回思いました。
妄想性障害を示すのは「月」のカード
ロマンや妄想を表すのは、マルセイユタロットでは「月」のカードです。
想像力は芸術家にとっては欠かせないものですし、この月のカードがなければ、私たちは深い直観を得ることも、何かを創造することもできません。創造のマトリックス(母胎)がここにあります。
カードの手前に甲殻類のいる沼のようなものが描かれていますが、この沼に落ちて這い上がれなくなってしまったのが、エロトマニア【妄想性障害】なのかなという気がしてきました。
羊水に溺れてしまって、地上の視点を持てなくなってしまった。水の中からしか世界が見えない。
「月」の制御ができないのは
「正義」のパワーが弱いから
タロットの大アルカナには数を軸にして、陰陽の関係性が構造的に組み込まれています。
8という数は、8正義(陽)と18月(陰)で対になっています。正義が木の幹で、月が根っこのような関係です。どちらかだけでは成り立たず、両方のバランスで成長します。
「月」の夢の世界は、イマジネーションからなり、あらゆるものを見ることができます。亡くなった人とも会うことができるし、会話をすることもできます。それは癒しをもたらすこともあります。
正義の女神は正面を向いており、妄想ではなく、現実を直視しています。
彼女は右手に大きな剣を持っていますが、他者との境界線を引くのは正義の剣です。(月のカードではこの境界線がゆるゆる)
境界線を強めに引きすぎれば、人が離れてゆき、孤独を感じるかもしれません。
私たちは正義と月の間をそのときどきでゆらゆらします。
月のカードの沼に入るときは、注意が必要です。必ず、正義も連れていきましょう。