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[米軍式]部下のトリセツ-閑話-部下が失敗して落ちこんでいる時に本当にかけるべき言葉3選

部下だって人間!どれだけがんばっていても失敗することはある。

 どんなにがんばっていても失敗してしまうことはありますよね。部下も、あなたと同じく人間です。あなたの部下も一生懸命に仕事に取り組み、失敗をさけようと日々努力してきたのです。でも、失敗したときに上司としてどのような声をかけるかで、その後の部下の成長に大きな差がでるのをご存知でしょうか?
 部下が失敗したとき、上司として部下の支えになろうと励ましたくなりますが、ここで使ってはいけない言葉があります。それは「がんばれ」です。
 よく考えてみてください。あなたの部下は、ここまでがんばってきたのです。落ち込んでいるときに「がんばれ」といわれても「もっとがんばらなければいけないのか……」というプレッシャーにしかなりません。
 それに、せっかくの失敗経験が部下にとって「ただの嫌な思い出」でおわり、つぎの成長につながらなくなってしまいます。
 この記事では、落ち込んでいる部下に本当にかけるべき言葉を3つ、ご紹介します。


1. 「わかるよ」という共感

 まず大切なのは「わかるよ」という共感です。
 あなたの部下は、失敗して気持ちが落ちこんでいます。自分を責めたり失敗の原因を探したりと、心の中は複雑です。上司であるあなたも、これまでに何度か失敗を経験してきたはずです。だからこそ、今の部下の気持ちを心から理解できるのではないでしょうか。
 そんなときに必要なのは、まず部下が「自分をわかってもらえている」と感じることです。あなたが「わかるよ」と声をかけることで、部下は「この気持ちをわかってもらえているんだ」と少しずつ安心していきます。そして失敗したときのつらさや悔しさをわかってもらえることで、気もちを整理していきます。
 大切なのは部下が「前むきに立ちなおれる土台」を作ることです。「がんばれ」という言葉ではなく「わかるよ」と気持ちに寄りそうことで、部下は「この人は自分の気持ちを理解してくれている」と感じることができます。しだいに話をする気持ちが出てきます。
 この「わかるよ」という共感が、部下にとっての「癒しの種」となり、失敗からの立ち直りのきっかけを作るのです。


2. 「なるほどね」という理解

  次に大切なことは、部下のした行動を理解することです。たとえば「なるほどね」といってあげることで、部下は「自分が何を考えて行動したのかを上司は理解してくれている」と感じます。
 失敗した部下も、その場で一生懸命に考えて行動していたはずです。たとえ上手くいかなかったとしても、行動にはそれなりの理由がありました。失敗直後の部下は、気持ちが落ち着かず「どうしてこうなったのか」と冷静に考えられないことがほとんどです。そんなときにあなたが「どうして失敗したんだ?」と詰めよっても、焦りを引きおこす原因にしかなりません。
 あなたが「なるほどね」といって理解を示すことで、部下は「上司は自分の行動をわかってくれているんだ」と感じることができ、少しずつ気もちを落ち着けることができます。部下が冷静になれるよう、まずは部下の行動や判断の背景を理解し、受けいれることが大切です。
 「なるほどね」という言葉が、部下にとっての気もちを整理するきっかけとなり、つぎにどうすれば良いかを考えはじめる土台をつくります。そして、この言葉をかけることで「なぜ失敗したのか」という原因について、部下自身が振りかえりやすくなります。そうすることで自分の行動を見直し、次の成長につなげやすくなります。

3. 「こうしたらどうだろう?」という提案

 最後に「こうしたらどうだろう?」という改善の提案をしましょう。
 大事なのことは、具体的な答えを押しつけるのではなく、あくまで「改善の方向性」を示すことです。部下が失敗から学び自分で成長するためには、自分自身で解決策を見つけるプロセスが大切です。失敗を振りかえり、自分で次の行動を考えることが成長への道になります。
 あなたが「こうしたらどうだろう?」と問いかける形で伝えると、部下は自分の考えを整理し、自ら改善案を考えるきっかけを得られます。もしも、あなたから解決策を押しつけられてしまうと、部下は「自分で考えなくてもいいや」と受け身になってしまうかもしれません。だからこそ、答えではなく「方向性の提案」にとどめることが大切です。
 上司が適切な方向性を示し、それが成長のきっかけとなることで、部下は失敗を「学びのチャンス」として前向きに捉えられるようになります。このように改善の提案をすることで、部下が次の仕事に自信を持ってとり組めるようにしましょう。

まとめ

 失敗して落ち込んでいる部下にかける言葉は、ただの励ましやプレッシャーであってはなりません。
 「わかるよ」と共感し「なるほどね」と理解を示し「こうしたらどうだろう?」と改善の提案をすることで、部下が少しずつ前むきになり、失敗から成長へとつながっていくのです。
 上司の共感、理解、提案の3つの言葉で、部下の失敗を「次の成長へのステップ」に変えていきましょう!あなたの一言が、部下の未来を大きく変えるきっかけになります。それって素敵なことだとは思いませんか?

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