おばあちゃんと甘いもの
私が占いをする際に、パフェを食べていたり、ケーキセットが添えられていたり、アフタヌーンティーをしながら相談に乗ったり。
私自身、本当にフリーダムにゆったりとした占いするのが特徴の私でありますが、その昔は、甘いもの全般が苦手だったのだ。
なぜ甘いものが苦手になったかと言うと、大好きなおばあちゃんのせいだと言うのがつい最近わかった。
別におばあちゃんが嫌いだった訳ではない。
むしろ大好きだった。
よく、親戚やじいちゃんばあちゃんの家に行くと、お菓子が出て来ることはあると思う。
このお菓子が、絶望的に自分に合わなかったのだ。
例えば、どら焼きである。
子供の頃には一度でも考えたであろう「ドラえもんが食べてるから、子供は食べられる」だなんて発想は、どら焼きを初めて口にした瞬間に吹き飛んだ。
むしろ、「なぜドラえもんが好きなのはどら焼きなのか?」と考えたものである。
羊羹なんぞ、子供の頃は「砂糖のかたまり」としか思わなかった。
そして私は、今もそう思っている節がある。
そういう理由で、同じような固形物である「ういろう」が食わず嫌いだった時期もある。
考えてみると、親戚やじいちゃんばあちゃんは、子供がかわいいから自分の好きなお菓子を出してくれる。
最初は、子供に喜んでもらおうと用意するのだ。
ところが、もしこれが子供の嫌いなものだったら子供にとっては「嫌いな食べ物を押し付けられている」と言う形になってしまう。
だから僕は、あんこいっぱいの最中を出された時に、涙を流して訴えた。
「おいしくない」、「たべたくない」と。
本当であれば幼稚園児の表現だが、私の場合は小学校三年ぐらいまで食べたくないと涙を流し続けた。
何度か涙を流すうちに、ばあちゃんは私のおやつにプリンを買ってくれるようになった。
そしてまた、ばあちゃんが好きになった。
子供心は、そんなもんである。
ちなみに私自身、小学校の二年か三年までは本当に無口だった。
今でこそ、自分をある程度表現することが出来るようになったが、自分のことを口にするのが難しかったから、感情だけで表現をしていたのだ。
こういった経験があるから、私は言いたい。
実家や親戚の家で出される食べ物について、子供の好き嫌いは、大人の親がカバーして伝えてあげて欲しいと。
このnoteを、小学生ぐらいの子供が読むことはないだろうから尚更だ。
例えば「この間貰った、えびのおせんべい。すごく喜んで食べてました」と親が言ってあげたり、
「今日の大福は子供が嫌がってるみたいなので、次は別のもの出そうよ」と言う形で、子供の嗜好を言ってあげて欲しいのだ。
子供は、昔私がそうだったように、自分の嗜好をきちんと伝えられない子が多いように感じる。
日頃の食卓で、食べ残しがあれば好き嫌いはわかるのだが、家以外の場所では子供は少し無理をするもの。そして、無理をして嫌な気持ちになる子供も多い。
だから、親が無理をさせないような形で伝えてあげて欲しいのだ。
もちろん、好き嫌いをなくすために、練習として食べさせると言う手段もある。
でも、それを無理に推し進めるとその食べ物が子供心にトラウマになって、大人になっても食べたくない、食わず嫌いとなってしまうものだ。
私の先程の羊羹の話のように。
自分の親は、手の掛からない子供に対しては、皆さん本当に可愛がってくれる。
ちなみに、苦手な食べ物を克服させてあげようとする親心は大切だし、私も苦手な食べ物をたくさん克服して今があるから、大切なことである。
でもそれは、家やレストランで試せば良い。
可愛がってくれる人の前で、わざわざする必要はないだろうと私は言いたいのだ。
子供にとって、たまに会うじいちゃんばあちゃんや親戚には、食べると言う点に関しては少し甘えさせてあげたらと良いのではないかと私は思う。
大人もそうだが、子供の「心の逃げ場」って大切だなのだから。
大人は逃げることができるが、子供は大人の都合で逃げられなかったりする。
だから、家の外ではせめて好きなものを食べられるようにしてあげた方がいいのではないか。
繰り返しになるが、そう私は思うのだ。
話は戻るが、子供の頃の苦手な食べ物の意識は長く覚えているものだ。
私の場合は、特に和菓子が苦手だった。
大人になってから和菓子を食べる機会が増えた。大福や草餅、わらび餅等、いくつか食べているうちに「食べられるではないか」と言う形になった。
でも、おばあちゃんの家に行くと、和菓子が食べられないのだ。
そしてようやく気付いたのだ。
おばあちゃんと私の甘さの耐性が違うことに。
おばあちゃんに教わった言葉と言う言葉はない。
でも、おばあちゃんを通じて、
「明るく、楽しく、美味しく」生きていくことが大切なのだと教わった。
こんなおばあちゃんから学んだことは、私の占いで実践しているのかなと思ったりもするのだ。
今日はおばあちゃんの話を書いたが、実は先週命日だった。
そう思うと、この記事はおばあちゃんが、私のことを思い出して日記を書けと言っていたのかも知れない。そんなことも考えた。
最後に、おばあちゃん。
40代になって、初めて甘いものが苦手だった理由がわかったよ!
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