グランマは遊びの天才
夫が泊まりで出張に行くことになった。
娘、生後8か月。そろそろワンオペもお手の物...と言いたいところだが、その月齢ごとにその時なりの大変さに追われる今。
個人的には夜の離乳食...からのお風呂…からの寝かしつけが、ワンオペだと怒涛の時間になる。椅子に腰掛けるのなんてもってのほか、ハイハイでどこまでも進んでみたい娘を相手に、低い視界で部屋をついてまわるのはなかなか体力が問われるところだ。
「今夜ワンオペ」と実母にLINEを送る。
「花火しよう?」と実母。
なるほど、梅雨こそ明けていないものの例年なら世間は夏休み真っ只中。社会人になり夏休みというものを忘れてしまっていたが、子育てをし始めて再びその存在を思い出した。
いいね、とベビーカーを走らせる。先週も実家の庭にプールを出して夏を感じたが、花火とはこれまた夏らしい。
それにしても次から次に本当によく思いつくと、実母に思わず感心してしまう。それほどに、自分も弟も毎年楽しませてもらったということを今さら改めて実感した。
懐かしいパッケージに目を細める。そうだ、手持ち花火とはこんなだった。
セロテープで止められている花火を順に出していく。ロウソクは娘が生まれる2か月前に他界した祖母の仏壇から拝借。許してね、おばあちゃん。
雨上がりで湿気た夜にシュワッと花火が灯った。
歓声をあげる私と実母。
肝心の娘はというと、実母の膝の上で目を丸くして炎を見ていた。
ほんの5〜6秒という短い時間。
大学生のときは何本か束ねてはしゃいだこともあったが(※真似をするべからず)、1本1本ていねいに儚い灯りを楽しんだ。
家と実家が近いというありがたみを実感しつつ。
明日からもフレッシュな気持ちで育児を楽しむ。
2020/07/28 こさい たろ
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