意を決して病院へ ”行ってほんとうによかった”
8月のある日、足の爪を切ろうとしたところ、ん?爪にこんなものあったっけ?
右足の薬指の爪に小さな黒いほくろのようなものができている。
いつから?わからない。しげしげと自分の足の爪を見たことがなかったのです。お風呂で足を洗う時も、近視の私は、指の感覚だけで洗っている。
いつできたんだろう?それに、これって何?
ネットで調べてみると、いろんなことが書いてあった。画像も見た。なんだか恐ろしくなってきて、そういえば、時々、足の薬指が痛むことがあるなぁ。それも右足だけ。
気にすると、ますます痛い気がしてくるのだ。
どうしよう、病院へ行くべきかな。様子を見た方がいいのかな。最悪のことを言われたら…そんなことないよ、大丈夫、でも心配。いろいろ思っていると、あっという間に3日が過ぎてしまった。
薬指の痛みは、気にすると痛くなる。はっきりさせたい。決心できないでいる自分に意気地なし、心配する前に、さっさと電話!と言ってみた。
意を決して、近くの皮膚科に電話する。先生を指定して受診する場合は、9月になりますとのこと。えぇっ?3週間も待つの。とりあえず、予約をした。
でも、3週間も、ああでもない、こうでもないって考えるのは辛いなぁ。そう思い直して、再度電話をする。指定はしませんので、今日か明日にお願いできないでしょうか?
すると、長くお待ちいただくかも知れませんがよろしいですか?とのこと。いいです、いくらでも待ちますと私。
電話を切り、病院へ行き受付をしたあと一度家へ帰り、概ねこの時間と伺った時間に、再度病院へ。
のどはカラカラ。心臓はバクバク。なんて言われるんだろう…。
先生は、にこにこしながら診察室へ来られた。
あぁ、これですね。皮下血種ですね、と拡大鏡を覗きながらすぐに言ってくださいました。
ヒカケッシュ?
スポーツとかするとできる人がいます、何も心配ありません。1か月くらいしたら、爪が伸びてくるので、切ったらなくなりますよ。
えぇ??何も心配ない?そうなんだ。聞いたとたん、何かわからないけれど、涙がこみあげてきた。
「よかった。先生ありがとうございます。本当にありがとうございます」
丁寧にお礼を言い、診察室をあとにした。
嬉しさと安堵の入り混じった気持ちだった。
3日間悩んで辛かったけど、意を決して行ってよかった。意気揚々と家へ帰り、夫に皮下血種だったことを伝えると、良かったなと言ってくれた。
行って本当によかった。もう心配しなくていい。
あれ?そう言えば…薬指痛くないし。痛かったのになぁ。