頼りすぎず 依存しすぎず
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タロウが亡くなったあとも、毎朝同じ時間にタロウのリードを持って散歩に行く夫は、帰って来てから朝食を食べ、新聞を読んで暫くしたら2度目の散歩に行きます。
以前は朝と夕方のタロウとの散歩以外は、夫ひとりで行っていましたが、2度目の散歩に私もついて行くようになりました。
もともと私は一人で散歩していたんですが、なんとなく気持ちに変化が生じて、夫と行っています。
タロウが亡くなって、時間は有限であるということを改めて思いました。今までもわかっていましたが、敢えて考えないようにしたのです。
どんなに仲がいい大切な人も親しい人も、大切なペットも永遠に一緒にいることはできません。いつか必ず別れは来ます。
だから『今』を大切にしなければいけないと思います。
ご縁があって家族になった人、知り合った方たち、いろんな人に・動物に・モノに感謝をし大切に思い、親切にした方がきっと別れの時に『もっと何かできたのではないか』と思う後悔や悲しい気持ちが軽減されると思います。
いつかは自分ひとりで生きていくことを想定して、強くてしなやかな心と問題解決能力(自分で考えたり行動したりする力)をつけておくことの大切さも感じます。
私はたまに説明がつかないことで不安になることがあります。考えれば考えるほど嫌な気持ちになるので、そんな時はこんなふうに思うようにしています。
今、私の心には黒くて気味の悪い得体の知れない大きな鳥が何羽も飛んできて気味の悪い声でギャーギャー啼て騒いでいる。自分が落ち込んでいるのはこの鳥のせいで私自身のことではないんだ。この鳥がどこかへ飛んで行けば私の気持ちは晴れるはず。
このように強く思い、気味の悪い鳥を思いっきり不気味にイメージすると、不思議なことにこの嫌な不安な気持ちは私のものではなく、不気味な鳥なんだと思えて気持ちがフッと晴れるのです。
不安になりそうになったら、『またあの鳥かぁ😫ったく~💢』とかって思ったら、一瞬で不安が消えることもあります。
私はこのやり方で心のピンチを切り抜けています。
程度の差はあれ、明確な理由がないのに不安になったり落ち込んでしまうことって誰にでもあると思います。そのとき気持ちがマイナスにぐーっと引っ張られないように、自分で平常心に引き戻す方法を見つけておくことは大切だと思います。
不機嫌な私も、悲しんでいる私も、落ち込んでいる私も、とにかく『自分で自分の機嫌を取る』
普段から物事をポジティブに考える習慣というか訓練というか、自分に合った方法をなるべく早く編み出しておくことは、いつか役に立つと思います。
お部屋を整えたらポジティブな気持ちになれるなら徹底的に整えたらいいし、花を愛でたりおいしいものを食べたら、またがんばろうと思う気持ちになれるなら、お花を飾って好きなものをいっぱい食べたらいいと思います。
夫と一緒に散歩に行くようになったのは、タロウとの別れを経験して、夫ともいつか別れが来るのだと思ったからです。口には出しませんが。
夫は歩くのが早いので、私は遅れないようにがんばって歩きます。おかげで数日で以前より歩くスピードが早くなったことを体感的に感じます。
夫にお礼を言うのはちょっと照れるので、『歩くの早いなぁ、筋肉がついてる証拠やね。この調子で毎日歩いたら100歳まで元気で暮らせるね』って言います。
褒められて夫も悪い気持ちはしていないと思います。私なりの感謝の気持ちです(笑)
夫婦だから夫に頼ることもありますが、全面依存はしません。いなくなった時に困るし、そもそも私はひとりでも決断できます。
園長として日々いろんなことを決断し実行してきたことが、人に依存しすぎず頼りすぎない自分を作ったのかなと思います。
だって、園長時代は、本当にひとりぼっちで震えながらいろんなことの最終決断をしてきたのですよ。しかも決断したことがいい結果にならなかった時も全部自分ひとりで受け止め対処する覚悟で…ね。
最後までお読みいただきありがとうございます。