【入門】野球を撮ろう スポーツモード編
カメラ初心者の方にどこから説明するのが親切か 数日悩んでみたのですが、「ISOとは…」と羅列するより、とりあえず撮ってみることから勧めてみようと思います。どういうことか英語学習で例えると「A、B、C…」からではなく、いきなり「This is a pen.」から入りますという感じです。基礎より実践。
スポーツモードの設定方法
まずは「スポーツモード」にする方法から。
電源を入れたら、画像の⑦番・モードダイヤルを回して「SCN」に設定します。
引用元 Canon EOS 80D 各部名称 (画像クリックで引用元に飛びます)
上から見た場合、回すときは①のモードダイヤルロック解除ボタンを押しながら、回してください。(①の周りにあるダイヤルが、モードダイヤルです。)
引用元 Canon EOS 80D 各部名称 (画像クリックで引用元に飛びます)
モードダイヤルを「SCN」に合わせたら、タッチパネル操作で下記10種類の中から「スポーツ」を選択します。
引用元 Canon EOS 80D SCNセレクト(画像クリックで引用元に飛びます)
「SCN」モードのない中級機以上をご購入の方、スポーツモードからもう一歩こだわりたい方は「Tvモード」にしてください。「Tvモード」については後ほど別の記事を立ち上げますのでそちらで記載します。
ちなみに、野球撮影でオートモードをおすすめしない理由は、「電源オン/オフの度にフラッシュの設定が有効になるから」です。それにオートモードで連写を設定して…フラッシュを発光禁止にして…といじるよりは一発でスポーツモードにしてしまったほうが手間がかかりません。
詳しくはこちらの「フラッシュの設定を確認しておく」の項目をご一読ください。
スポーツモードで撮ってみよう
いざ、撮ります。ファインダーに選手が入るように構えたら、シャッターを切ってみましょう。残酷なことに、文字で書くとこれだけです。タッチパネルがついているカメラなら、モニターに映った選手をピピッと触れば、シャッターが切れます。
シャッターを半押ししてから切る、「2段階」の大切さはこちらから。
スポーツモードでどんな風に撮れる?
スポーツモードだとどんな写真が撮れるのか?実際にスポーツモードで撮影した写真です。
私の腕うんぬんはさておき、スポーツモードでも悪くないです。それもそのはず、悪い機能なんかCanonさんが放っておくわけないのです、使えない機能ならとっくの昔に無くなっているはず。
スポーツモードにさえすれば、選手をファインダーに入れてシャッターを押すだけで思い出に残すには十分な写真が撮れます。「一眼レフは難しい」とカメラがインテリアになることもないと思います。レッツエンジョイ カメラライフ。
ただ、上級機になると「スポーツモード」は無くなります。理由はいろいろあるんでしょうが(ほぼマニュアル勢になるのかなと予想)、私なりに思うスポーツモードの欠点を書いてみますね。
スポーツモードの欠点は?
Canonの開発者さんにぶん殴られそうな見出し。(すみません)
野球を撮る場合は、スポーツモードじゃなくてもいいと思うのです。あくまで野球を撮る場合は。その理由は、写真の情報を見てみると、分かります。
カメラ初心者の方に向けて書いているのに、いきなりこんなの見せたら「?」ってなるのは百も承知で載せました。カメラ用語ってどうしてこうも難しく書くんでしょうね。
具体的な用語(絞り値とか)を説明していないので今は細かいことは書きません。ここで見て欲しいのは「露出時間」と「ISO速度」です。
露出時間とはシャッタースピードのことです。シャッタースピードに関しては別の機会に書きますが、6年間カメラを触り、そのうち2年間 野球を撮ってみた私が思うのは「野球を撮る場合にシャッタースピード 1/2000秒もいらない」ということです。
これまで私が野球を撮るときは「1/800秒」「1/1000秒」「1/1250秒」のいずれかで撮っていたことが多いように思います。屋外・屋内でも設定が大きく変わるので一概には言えませんが、「1/800秒」と「1/2000秒」を比べると、「1/2000秒」のほうが暗いです。だいぶ暗いです。分母が大きい方が暗くなります。
それでは、どうしてカメラは「1/2000秒」で写真を撮ろうとするのか。おそらく競艇など水しぶきが勢いよくあがったり、競馬など人間よりも動きの速いスポーツを撮ろうとすると「1/2000秒」の速さが必要になるかもしれません。競艇と野球、速度の異なるスポーツをとりあえず「スポーツモード」としてひとくくりにする以上、仕方ない仕様でしょう。
でも、私が日頃撮っている「1/800秒」で撮った写真よりも、「1/2000秒」で撮った写真のほうが格段暗くなるはずなのに、「1/2000秒」で撮った写真でも十分明るく撮れています。なぜなのか。
そこで、「ISO速度」を見てください。ISOってなに?と深く考えなくていいです。私も「いそ」って読むのか「アイエスオー」と読むのか今だに知りません。(ざっとググってみましたが両方の読み方出てきました、どっちなんだ…)
ISOの数字が小さいほど画面がきれいで、ISOの数字が大きいほど画面がザラザラします。極論を言うと、ISOさえ爆上げすればどんな暗いところでもそれなりに明るい写真が撮れるんです。
ここでもう一度先ほどの設定を見てみましょう。ISOが5000あります。5000「も」あるんです。スマホサイズで見たらなんとも思わない数値ですが、タブレットやパソコンから見たり、A4サイズくらいで印刷するとちょっと悲しいくらいザラザラします。ドット割れみたいなイメージです。せっかくシャッターを半押しして頑張ってピントを合わせても、ザラザラしているとピントのキレイさがあまり伝わりません。
シャッタースピードを1/2000秒ではなく、1/800秒で撮れば、そのぶん明るくなります。つまりISOを5000にまであげることなく、その半分以下の2500や2000くらいで撮っても十分明るい写真になります。
ISOをできるだけ下げるためにも、野球を撮る場合は必要以上にシャッタースピードを上げることをオススメしません。
ただ、だからといってスポーツモードを通らずにいきなりマニュアルで撮ろうとすると、写真が白飛びしたり、逆に黒つぶれしたりしてカメラを触ること自体が面白くなくなっちゃうと思うので慣れるまではスポーツモードでバシバシ撮ってください。カメラをインテリアにしないことがまず第一。
次回、スポーツモードで慣れてきた人・カメラの中級機or上級機を買った人に向けて、Tvモードで撮影する場合を書こうと思います。
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