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Aさんは、こうやって開拓営業方針を「意思決定」した

#コンヒラ #朝礼 #トゥールミン・モデル #ロジカルシンキング #意思決定

本日の輪番朝礼スピーチは、入社3年目、貿易チームの営業Aさんによる「私はどうやって、営業方針を意思決定して新規拡大を実行したか」というお話でした。以下は、この朝礼に対し私から社内向けにコメントしたお話です。表現が社内向けになっているためご承知おきください。


私が思うに、新人営業マンが新規開拓する「意思決定」のパターンは以下に分けられると思います。

パターン①:自分で決めたのではなく、指示命令で意思決定
パターン②:とくかく気合とやる気(勘と経験と度胸)で意思決定
パターン③:自分自ら論理的に筋道立てて考えて意思決定

山本の考える3つのパターン

Aさんはパターン③で決めたという話をしてくれました。かなり難易度が高いと思っていた新規開拓を成功させたので、意外だったのですが、「あ~。こうやって意思決定したから実現したんだ」と納得できた朝礼でした。

パターン①は、
「言われたから、先ずやってみよう」と動き、やっているうちに上司にサポートしてもらったり、途中相談しながら「こういう理由か」と、あとで「自分なりの理由付け」がついて自分で納得できるようになるパターンです。
ただし、「指示だけでよくわからないけど、先ずやってみよう」と思わない方であれば納得していないため「やったふりする」だけになり、結局いつまでも「ほら、できないと思ってたんだ」と本気で動かないため、成果も、成長も実現しないというリスクもあります。

パターン②は、
自ら燃えやすいタイプに多く、別の言い方をすると「目立ちたがり」「新しいモノ好き」に多いタイプかもしれません。そのため行動が早く、その場その場で、「勘、経験、度胸」で何度も修羅場に自ら飛び込み、場合によっては修羅場の方が、自ら興奮してさらに日の中に飛び込んでいくタイプに多いと思います。なので、創業者タイプに多いと思います。とにかくトライアンドエラーをしながら修羅場をくぐることで、機会やノウハウを見つけ出すパターンで、このパターンで成功する会社は、とくにスタートアップに多いように思います。
ただ、リスクとしては、「他の方や部下がマネしにくい」ことです。喧嘩に強い番長のマネを、普通の人にはまねできないのと似ていると思います。そして、このタイプの元で生き残る部下もやはり、同じタイプになるので、組織としては喧嘩の強い個人集団になるリスクがあります。(ただし、スタートアップはこのタイプの方が成功、成長するように思います)

パターン③は、
今回Aさんが自分のパターンとして紹介してくれたパターンです。理論家で、理屈から入るタイプなので、行動に移すときに周りから見ると遅く感じられることがあります。しかし、論理的に考えて、納得すると、確実にその論理を実行に進めながらPDCAを回し始め、徐々に成果を生み出す特徴があると思います。またこのパターンのメリットは、論理的にキチンと理由付けがされているため、他の方に説明しやすく納得を得て真似してもらいやすいという点です。つまり、コンヒラのように組織化が今後必要になると、このようなパターンの方も重要な組織構成員になってきます。ただし、リスクとして考えられるのは最初に言った通り、「理論的に反対ばかりで動かない」人も増える可能性があるので、組織は特にパターン②のタイプと、パターン③のタイプがバランスよく組み合わさって構成されている必要があります。

ここで、京セラの創業者稲盛氏の有名な言葉を紹介します。
「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に行動する」

稲盛氏が新しい事業、開発をするときは、着手するときは楽観的なパターン②の人たちを集めて夢を大いに語り事業・開発の開始を決定し、いったん動き出すと、次はパターン③の人と論理的に細部まで計画を詰め(このときは、すでに開始しているので、どうすれば実現できるかという論点で議論する)、そして計画ができると、またパターン③の人たちと計画を見ながら走り始めたと話されています。つまり②と③はお互いに組み合わさってこそ、より大きなシナジー(相乗効果)が生まれます。現在検討している資本政策の目的の一つは、これでもあります。

最後に、今回Aさんが紹介してくれた「トゥールミン・モデル」を参考にご紹介します。

これは、私も初めて知ったので勉強になりました。

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