無料体験でも性善説視点でキャンセル率を38%→0%に下げた話
こんにちは。
YouTuber Academyを運営するFULMAの齊藤です。
せっかく申し込んでくれたのにキャンセルになった
ドタキャンされ、準備が無駄に
期待していた分、キャンセルが起こると悲しいですよね。
僕は最近どうすればYouTuber Academyが認知され、子どもたちが行きたい!親御さんが行かせたい!と思ってもらえるかを毎日必死で考えています。
様々な施策を試しているのですが、僕が反省することになった気づきと結果が出た施策についてシェアさせていただきます。
1. 前提を疑う
一般的に有料と無料を比べた場合、以下のような傾向があります。
<有料>
・キャンセル率が低い傾向がある
・参加数が減少する傾向がある
<無料>
・キャンセル率が高い傾向がある
・参加数が増える傾向がある
僕らは体験会を有料から無料に変えました。
キャンセル率が増えたとしても、人数の増加を加味して最終的な入会数を考えると、無料の方がいいのでは?という仮説があったためです。
そのため、無料にするとキャンセル率が上がるのはしょうがない、という前提になってしまい、そこにたくさん改善できることがあることにすぐに気づくことが出来ませんでした。
そして無料にした初月のキャンセル率はなんと38.4%でした。
つまり3人に1人は来ないという状況です。
やっぱり有料の方がよかったのでは?
という声が社内からも上がります。
1ヶ月しか見てないからすぐに判断するのは早い、と思いつつも、早急に対策を打つ必要がありました。
そこで予約数を増やすことに頭を使うのではなく、キャンセルを減らすことに頭を使うことにしました。
2. 性善説視点で考える
当初キャンセルに対してどういうイメージだったかというと、
連絡ぐらいしてくれよ!
忘れてた、予約されたかわかんなかった、とか言い訳だろ!
ちゃんと自動送信ですぐメール届いてるだろ!
と非常にネガティブに捉えていたわけです。
そりゃその時間来ていただけると思って準備していたのに、時間になっても来ない、連絡もつかない、というのはいくら聖人でも気持ちのいいものではありません。
団体予約がドタキャンされ、店主が嘆くのと同じ原理です。
(写真の事件は、お店名、大学名、ドタキャン、全てが嘘だったという幻の事件、フェイクニュースには気をつけましょう)
しかし、相手のせいにしていても状況は変わりません。
そうではなく、以下のように自問したわけです。
そもそも予約をキャンセルしてやるぜ!みたいなことを最初から考えて予約する人などいるのだろうか?
→そんな人めったにいない
自分はキャンセルしたことがないのだろうか?
→してしまう時はあるなぁ
そこでキャンセルなんて本当はしたくないんだ!こちらで出来ることがもっとあるはずだ!と性善説視点で考えることにしました。
そして過去のキャンセル理由について、性善説視点で改めて見ていくと、
無断キャンセル
→純粋に忘れてただけなのかもしれない、気づいたとしても確かに後ろめたさあるし、電話やメールしても出たくないのが心情だよなぁ
忘れてた
→時間が経つと人間忘れるよなぁ、うっかりスケジュール帳やカレンダーに入れ忘れた、ということって自分もあるよなぁ
予約されたか分からなかった
→自動送信だけでは、予約完了感ないのかなぁ、手動でもう一度送った方がいいのかもしれない
上記のような気づきがあり、こちらの傲慢な態度を反省しました。
自分で予約したんだから覚えてるよね?
自動送信で申込内容送っているから分かるよね?
みたいな考え方は優しさ、相手を想像する気持ちが圧倒的に足りてない。
僕らのサービスに興味を持ってくれた人、申し込みまでしてくれた人なんだ、絶対良い人たちなんだ、それをキャンセルさせてしまっているのはこちらに課題がある、その前提で施策を打っていこう。
ということで、2つの施策を実施しました。
<1>予約があった日に手動でも「予約完了しました」メールを送る
<2>体験会の2日前にもう一度「今週よろしくお願いします」メールを送る
たったこれだけです。
で、結果どうなったか。
結論としては先月まで38%だったキャンセル率が0%になりました。
さらに気づいたのは、体験会の2日前にリマインドをしたタイミングで
「あっ!忘れた!」みたいな返信が数件来たことです。
なぁんだ、やっぱり忘れただけなのか、と仮説が検証され、かつ日程変更の提案もできるようになり、別日に予約いただくこともありました。
3. 前提を性善説に変えただけで視点が変わった
そもそも初月のキャンセル率が高過ぎる説はあるのですが、性善説を前提にした気づき、施策によってここまで分かりやすい結果が出たのは驚きでした。
人間バイアスというのは恐ろしいもので、前提が異なると見える景色自体が大きく変わるようです。
こんなの当たり前だろ笑!そんなこともやってなかったのか笑!
と思われる方もいるかもしれません。そうなんですよねぇ、気付けなかったんです。
マーケティングが得意な方、アドバイス下さいm(_ _)m
(注)
0%って怪しいですよね笑
まだ分母が少ないこともあり、今のところキャンセルが0なため0%なのはご了承ください。比較する分母はほぼ同じなので%で表記していますが、分子のキャンセル数が0人なため0%になっています。
4. おわりに
キャンセルは、
予約を受ける側にとってはもちろんマイナス
予約する側もマイナス(予約する人も本当は行きたかったわけなので)
誰もハッピーにならないので、予約を受ける側として対策、配慮、思いやり、優しさ、想像によって出来ることがまだまだあるのではないかなぁと。
このまま0%というのは難しいのかもしれませんが、そこに挑戦することは諦めたくないと思います。
以上、無料体験でも性善説視点でキャンセル率を38%→0%に下げた話でした!
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よろしくお願いします(*≧∀≦*)
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