永美太郎

漫画家・84年生まれ・兵庫出身・東京在住

永美太郎

漫画家・84年生まれ・兵庫出身・東京在住

最近の記事

再開すること

 来月頭に、3年半住んだ町から引っ越しをする。同じ区内での引っ越しになるため、それほど大きな変化にはならないと思う。しかし、個人的には4年ぶりの新刊の発売も控えており、一つの生活の区切りがつくという思いがある。  それに伴って、今後の中長期的な目標は何だろうかと考えた。12月で40歳になる、不惑の年だ。出来るだけ長く今の仕事を続けたいという思いがある。そのためにやらなければいけないことは何かと言えば、それはもう仕事と生活を安定させる、これにつきると思う。  4年前、初めて

    • 日記はじめ

      下半期になっている、下半期はやることがとても多い、お知らせする事も必然的に多くなる。そう思って日記でもつけようかなと考えた。下半期中はできる限り毎日続けたい。 ここ最近あったことを中心に身辺雑記的に何か記そうかなと思ったけど、初日にして体調が悪く日がな頭痛がしてそれどころでは無く、仕事も思うように進まなかった。雨のせいか昨日深めに飲酒したせいか、今日はずっとだるかった。 最近は財布落としたり(届けられていて無事だった)、どうでもいい事でsnsでバズったり、友達の家でタコ焼

      • POPカルチャーは誰のものか

        ●POPカルチャーで育った若者がその文化に同一化する時にある、一種のジレンマについての話です。 私でいえばHIPHOPや少女漫画やクラッシック映画などがそれにあたります。 日本人の少年が黒人ラッパーの真似をしても様になることはないですし、ましてや少女漫画の世界感と自分との乖離は甚だしく、性別も含め何もかもが違いますし。マイノリティーな自己をエンパワメントして世界を渡り歩く力をくれたPOPカルチャーに忠誠を誓いたかったはずなのに、結局どこまで行ってもぬぐい切れない外様な私と

        • 映画は映画を知っている

          先日『EUフィルムデーズ2021』にて、『ブニュエルと亀甲のラビリンス』を国立映画アーカイブに見に行ってきました。このアニメーション映画の舞台は1930年、監督のルイス・ブニュエルがパリでの映画製作に失敗し、再起を図るためにメキシコでのドキュメンタリー制作を試みるが…、というお話です。 私の執筆予定作品がこの作品と同時代であり且つ同じ映画製作の話なので、これは是非観なければと思い行ってきました。非常に興味深い作品でした。面白かったのは間違いないのです。そして色々と考えること

          東京とバブル

          先日、世田谷文学館で開催されている『イラストレーター安西水丸展』に行ってきました。三回目の緊急事態宣言の中、美術館などは営業を再開したとのことでやっとこ行けたこの展示、とても考えることが多かったです。 イラストレーターの安西水丸は私にとってはガロに掲載された作品の単行本『青の時代』の印象が強く、後のへたうまに繋がるスタイルの作品を発表した人、或いは村上春樹の小説の表紙でお馴染みの人、といった印象でした。展覧会を見て感じた印象は、ああなるほど…安西水丸もその手の作家の一人か、

          東京とバブル