中国語コーチングとは?その内容・効果やスクールを徹底説明
こんにちは、中国語コーチの伊地知(@taroijichi)です。
語学教育の業界(英会話スクールなど)では、2016年頃からコーチングという手法の導入が大流行りです。
この記事では中国語教育にコーチングの要素を取り入れ、今までの中国語教室とは別次元の学習体験ができる「中国語コーチング」とは何かについて説明します。(私は日本で初めて体系的な中国語コーチングを立ち上げ、その後もずっと中国語コーチングにこだわり仕事を続けてきました。ここで自己紹介はしませんが、もしご興味ある方はこちらのプロフィールをご覧いただければ幸いです。)
1.中国語コーチングの始まり
日本で初めて語学教育にコーチングを導入したのは、2001年、表参道にあるPRESENCEという英語コーチングスクールです。
そして、今ではその手法が効果的ということが認識され、大手の英会話スクールから小規模のスクールまで、様々な語学スクールが「コーチングをやってます!」「伴走型です!」というコースを立ち上げていたりします。(私が以前在籍していたのがこのPRESENCEというスクールです)
その後、英語教育と同様に中国語教育でも同じようにコーチングの手法が有効と認識され、同スクールで中国語コースができたのが中国語コーチングの始まりです。元祖と言って良いかと思います。
なので、中国語コーチングは、英語コーチングから横展開されたものと言う事ができます。(ただ、英語と中国語では基礎力も言語の性質も異なるので、そのまま横展開ではうまくいかず、かなり中国語に合わせた変化が必要でした。)
2.中国語コーチングは今までの教室と何が違うの?
ここからは、中国語コーチングは、一般的な中国語教室と何が違うのか、わかりやすい違いをまとめて紹介します。
※私が運営する語学コーチングスクールthe courage(カレッジ)のサービスと近い点もあれば、異なる点もありますが、ここでは一般的な「語学・中国語コーチング」の特徴を書きます。
特徴①【語学そのものを教えるのではなく、習得方法を教える】
中国語コーチングでは、中国語を教えるのではなく、中国語を習得するために「いつまでに・何を・どれくらい・どうやって」取り組むべきかを伝え、かなりのボリュームの宿題を出します。そして、自習の成果がしっかりと身についているかの確認や、うまく行くためにはどうすべきかなどをコーチングセッションで明確にし、目標達成までやり抜くサポートを行います。
つまり、中国語力を身につけるために「教える(ティーチング)」のではなく、自分で宿題に取り組む「自習」をサポートするというサービスです。
特徴②【オーダーメイドのカリキュラム】
英語コーチングでは多い、多店舗展開している大きなスクールでは決まって「オーダーメイド」と言いますが、実際には完全なフルオーダーではなく、ある程度決まったカリキュラムを提供しつつ、少しカスタマイズをする「セミオーダー」というところががほとんどです。
フルオーダーの場合、コーチやコンサルによって提供するカリキュラムが異なり、質のバラつきが大きくなるので、スクールとして質の担保ができなくなってしまうからです。
一部本当にフルカスタマイズのスクールもありますが、その場合はやはり品質の面でバラつきがあり、課題となっているようです。
特徴③【コーチは自ら語学学習経験のある日本人】
また、コーチは語学の先生ではないので、英語・中国語を教えるのがメインではなく、あくまでも自習のサポートを行う立場です。そして、自習の進捗をしっかりと管理するというマネジメントの要素も多く含まれているというのが特徴です。そのため、自分で学び、つまづいた経験のある日本人がコーチ・トレーナーになることが一般的です。
the courageは、私が英語コーチングを経て、上記だけでは限界を感じていた“わかってるけど動けない”を解消したいという想いなども反映させたスクールです。
3.中国語コーチング、具体的にはどんなスクールがある?
中国語コーチングの前に、TV広告や有名人広告などで有名になっている英語コーチングについては、以下のようなスクールがあります。
そして、中国語のコーチングスクールについては、いくつかパターンがありますが、体系的なカリキュラムを持ったスクールはまだかなり少ないという状況です。
私が運営するthe courage(カレッジ)の他に、元祖語学コーチングのPRESENCE、そしてフルーエント中国語学院などが実績のあるスクールとして挙げられます。(各スクールの特徴はこちらの記事をご覧ください。)
その他マーケティング業界から参入しているスクールや、従来の中国語教室がコーチングプランを開設したというところもあるようです。
こちらの中国語コーチングthe courageについての記事もご覧いただくと、より概要を把握しやすいかと思います。
4.中国語コーチングの"コーチング"は独自のコーチング
“コーチング”というと、コーチとの対話の中で自分自身の課題発見や解決策発見を自分自身で行うというもので、クライアント(受講生)の「自立」を重視するものです。
しかし、一般的な「中国語コーチング」の場合は、「寄り添う人」だったり、「鬼コーチ」だったりと、どちらかというと部活のコーチやジムのトレーナーをイメージした位置付けです。
実際に各スクールでコーチの呼び方は異なり「コーチ」・「トレーナー」・「先生」・「コンサルタント」など、様々です。
この呼称についてはマーケティングの要素もありますが、各スクールのスタンスが現れているとも言えます。
私は「自立」を意識したコーチングへのこだわりがあることから、the courage(カレッジ)では「コーチ」という呼称を大切にしていますが、パーソナルジムのイメージを大切にしているところはトレーナーと呼んでます。
元外資のコンサルタントが起業していて、そのブランドを全面に出したいということでコンサルト呼ぶところもあります。(英語コーチングのプログリットなどがそれですね)
つまり、いわゆるコーチングとは別の「語学コーチング」というジャンルが確立されつつあり、「語学コーチング」は「コーチ」・「トレーナー」・「先生」・「コンサル」・「メンター」などの要素を全部含んでいると言えます。
そして、当然コーチングを全くしない先生もたくさんいます。
特に多いなあと感じるのは「鬼コーチ」タイプです。
私も語学コーチングを始めたばかりの時はかなりの鬼コーチタイプでした。
宿題ができていない受講生がいると
といった具合に詰めて詰めて「詰問」とまで言われたくらいです。
ただ、途中「こんなのコーチングじゃない!」と思い「受講生がどうしたいのか」に極力重きを置くスタイルに変えるようになっていきました。
そうでないととても「自立」なんて目指せないからです。(スパルタ要素があることは良いと思いますが)
また、英語コーチングでは鬼コーチタイプが多いですが、中国語コーチングではむしろ優しいコーチが多いように感じます。
5.中国語コーチングの「質」の担保は最も重要で、最も難しい
私は中国語コーチングスクールの立ち上げに携わり、規模拡大を意識し、誰でも語学コーチングができるようにマニュアルを作成しようとした時がありました。(詳細はこちらをご覧ください)
その時ハッキリとわかったのですが、マニュアルに落とし込めることはスパルタ要素の強い鬼コーチの要素がすごく強いです。
こうした一問一答を作ろうとすると、自然に詰問タイプになりがちです。
逆に言うと、受講生の回答を予想・期待することなく、単純に思考を深める質問を投げて、受講生の自主性を重んじる「コーチング」はかなり経験が必要で、文言化が難しいとも感じました。
つまり、画一的な量産コーチは、鬼コーチをしてる方がラクだから、なるべくして鬼コーチになっています。
結局80点の画一的コーチを量産しても提供できる価値は大きくないと感じたので、いったんマニュアル作成はストップし、そのプロジェクトからも離れてしまいました。
6.中国語コーチングスクールの選び方
コーチングスクールの経営者の中には
と断言する人もいるため、スクール選びはとても重要です。
どのようにすればスクール選びで失敗しないのでしょうか?
全てのスクールがそうではないですが、「第二言語習得論(SLA)」というワードが出てきたら、これは英語コーチングからの流れで、今はマーケティングのための言葉のようになってしまっているので、実態が全く伴っていないことが多いので少し注意が必要です。
そして、結論としては、コーチに直接会うこと(もちろんオンラインで良いです)、そして、コーチと話をして、信頼できそうだと確信が持てるかどうかで決めると良いかと思います。
どんなコーチと一緒に頑張りたいかというのは、意外と直感を信じて良いかと思います。
6.最後に
ここまで中国語コーチングとは何かについてを説明してきました。
中国語学習の相談などございましたらいつでも中国語コーチングのthe courage(カレッジ)の無料カウンセリングを受けてみてください。
もちろん、どのコーチングスクールが良いか迷っているという相談でも構いません。極力客観的な視点であなたに合うスクールをお伝えします。(ポジショニングトークや無理な勧誘など一切ありませんのでご安心ください。)
また、私がなぜ人生をかけて中国語コーチングを行なっているのかについてもまとめておりますので、よろしければご覧いただければ幸いです。