【作品紹介】光流るる阿武隈川
Amazonの説明欄には次のように書かれています。
『福島県東和町という、かつて存在した小さな町。その東和町木幡にある阿武隈漕艇場から、カヌーで世界を夢見た少女と、少女を見守り、支えたものたちが織りなす物語。
川は何処へ流れて行くのか
人の意思、想いは地域や時代を超えて、何を成すのか。
夢を諦めず、志を持ち続ける方々へのエール、人間賛歌の物語です』
補足するとすれば、
主たる舞台は「木幡」、全編に流れるテーマは「愛」です。
男女の恋愛だけではなく、親子・夫婦・郷土・隣人・仕事など、零れるほどの愛を描いています。ということで、一言で表すなら
「福島県二本松市木幡を舞台とした、愛が零れる人間賛歌!」
ということになります。
目次は、次のような構成です。
1 東和町の家族
2 カヌー乗りの少女
3 東和町のヒロイン
4 シドニーへの光
5 父の幸せ
6 競技の引退
7 二人の夢
8 女神の衣
9 川辺の二人
【番外編】憂鬱な専務が世界を回す
光流るる阿武隈川 あとがきによせて
あとがきによせては、「酎 愛零」さんが執筆しています。はい、あとがきにも「愛が零れています」。
構成としては、大きく前後半「カヌー競技で世界を目指す」(競技編)と「カヌー競技を引退」(恋愛編)に分かれていますが、人物たちの描写だけではなく、その場面に繋がる歴史的な背景を描写することで、時代や歴史、人の心の流れを感じさせる作品です。
そして全後半を貫く、「夢」、「家族」の存在。
今、目の前にある事象は、当たり前のように存在しているのではなく、様々な方の想いや行動を重ねた結果であることを改めて伝えようとしているようです。
文字数に制限があるとのことで、全体としては「急ぎ足」で物語が進みます。
東和町の家族に「娘」として生まれた主人公は、終盤に伴侶を得て「妻・母」として、新しい家族と暮らすことになります。そして、新しい家族とともに、夢の挟間で「どのように生きるか」という選択を迫られます。
競技で勝者を決めるのはルールです。勝者を生み出すのは敗者です。
人生で勝者を決めるのは、人生で勝者を生みだすのは何でしょうか。
主人公の選択は「人生の勝利」に繋がるのでしょうか。
著者はこのように語りかけてくるようです。
負ける者がいるから、勝利する者が生まれます。
勝利者は偉大で賞賛されるべき存在です。
そして、勝者を生みだした、ウイナーメーカ―もまた、価値があり、賞賛されるべき存在だと考えています。
物語の結末を、川の行きつく先を、確かめていただきますようお願いします。
また、こちらの記事も参考になると思います。是非、御覧ください。
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