どばしんだんしさんの書評から考える
noteで交流させていただいている「どばしんだんしさん」が、10月18日に拙著の書評を上げてくださいました。大変有難いことと、感謝しています。その中で、あらためての「気づき」を「深める」ことに挑戦してみます。
ここで特に心に響いたのが
「公務員の世界はブラックボックス化していて、深く知ることができなかったので信用の壁をなかなか越えられませんでした」
「(公務員は)どこか壁がある」
ということもおっしゃっていました。
公務員がナゼ、ブラックボッス化しているのか。ナゼ、壁があるのか
ナゼ、前例踏襲なのか。ナゼ、事なかれ主義なのか
このような特性がある理由について考えた場合、一つの解としては「楽だから」ということになると思います。いつもどおりエビデンスはありません、肌感覚です。
壁を作り、ブラックボックス化することにより、実態を見せないことにより、批判を回避する率が高まると考えているのではないでしょうか。最近は、この「壁を作る」、「情報を開示しない」こと、そのものについて批判的な意見を寄せられることも多くありますが、それに対し、積極的に情報開示をしようとする姿勢は、まだまだ足りない印象です。
「役所なのだから、ちゃんとやっているだろう」
という信用に甘え、信頼を築こうとはしていないように感じます。情報を開示したり、実態を明らかにしたりしないほうが、批判を受けにくく「楽」なのだろうと考えています。
前例踏襲も然りです。前例を正解とすることで、現場や将来について「見ない、聞かない、考えない」ことを是とすることができます。また、現場を変態させることについて情報収集をしたり、検討・説明したりする必要性が生じることもなく、同僚や先輩の不評を買うこともなく「楽」なわけです。
事なかれ主義、先送りも同様です。成果を得ようとせず、現状を維持する方が「楽」なのではないかと考えています。一つの課題を解決したとしても、それで業務が終わるわけではありません。新たな課題に取り組むことが必要になります。それで苦労をするよりも「アリバイ作り」のような仕事に励み、「結果は出すけど成果は出さない」そんな取り組みでも、一定の評価はいただけますので「楽」なのです。
くしくも本日、「アルパカ社長」さんが「プラシーボの誤解」という投稿で、プロスペクト理論について紹介していますが「100円を拾い、100円を落とした場合、±は0なのに悲しみを引きずる」そうです。
その論に重ねるとすれば「一つの成果を上げて、一つ失敗するとマイナスを引きずる」ことになりますので、成果がないままでも、失敗をしない±0を是とするような印象です。
しかし、このような組織風土に、私は「反」を感じることが多いのです。それは「不真面目」だからです。「楽」よりも「もっと楽をしたい」を考えてしまうのです。そして、踊る阿呆に見る阿呆理論により
「もともと0で、挑戦して失敗しても0なら、挑戦して1の可能性があるだけ楽しめるよね」
と考えてしまうのです。実際のところ、挑戦して失敗したら、個人の評価はマイナスです。実は挑戦して成功したとしても、役人としてはマイナス評価になることも多々あります。
プロスペクト理論のとおり「100円を拾い50円を落とした場合、+50円なのに、失った50円について悲しみを引きずる」のです。
ということで、本日は私が普段から学ばせていただいている「どばしんだんしさん」、「アルパカ社長さん」、お二人のお力をお借りして、「公務員のタマゴに伝えたい話」風の真面目な話を綴ってみました。偶にはこんな投稿も楽しんでいただけましたでしょうか。
お二人をはじめ、note界での皆様との交流により「気づき・学び・深め」を実践させていただいています。
「活かす」につなげられるかどうか、今後の太郎の活動に御期待ください。
こんな真面目な話がお好きな方は、是非、こちらの書籍もお楽しみください。(結局、今日も宣伝です。本日は「第2集」と「黎明奇譚」を購入していただくことができました。御礼申し上げます。とても嬉しいです)