サブミッション 商工会議所会頭の場面
拙著「公務員のタマゴに伝えたい話」「第4章 6Departure」におきまして、コワーキングスペースの開所式にて、商工会議所会頭が祝辞を述べる場面があります。それが
「自分が創業した時、誰も何も教えてくれなかった。教えを請う相手もいなかった。創業者というものは孤独なのだと実感した。あの時に、このような場所があったらどんなに良かったかと思う。意欲のある方たちが、このような場で助けあい、支えあいながら事業を継続し、本市の産業振興に寄与して欲しい」
という場面です。
公タマ伝を執筆して良かったことの一つが、このお言葉を紹介できたことになります。あくまで、架空の話ではありますが、コワーキングスペースの開所式でのお言葉を、現場でリアルに聞いた者の責任として、記録に残し、次代に伝える道を拓くことができたことに安堵しています。
著書では触れていませんが、この場面ではちょっとした「設定」があります。実はこの時、会頭は御病気を召されていて、体調が優れない状況でした。そのため、公務を制限されていた状況だったのですが、開所式には参列していただいたということになります。
また、会頭に限らず、公職にある方の「祝辞」というものは、事務方が原稿を作成し、公職にある方は「原稿を読むだけ」ということが一般的なのですが、会頭は「原稿無し」で、御自信の言葉で祝辞を述べていただいた、という場面になるのです。
また、偶々ですが、筆者は中小企業家同友会という組織の会合にて、会頭のこのような御祝辞を伺ったことがあるという設定です。
「ただいま、商工会議所会頭と御紹介いただきましたが、若干、不満と申しますか、残念な気持ちです。私は創業者でありまして、創業者が孤独であることから、仲間を集め、創業者が学び成長する場として、中小企業家同友会を立ち上げました。いわば皆さんの先輩になるのです。気持ちとしては、同友会の先輩として皆さんと交流し、研鑽を積むために本日参ったところであります」
創業者の孤独をかみ締め、耐えながら事業にまい進し、他者との共栄を図るため同友会を組織し、かつ、商工会議所会頭という重責を担うという素晴らしい人物が、コワーキングスペースに大きな期待を抱きながら、エールを送ってくださったのが「第4章 6Departure」なのです。
筆者ごとき小人物が、会頭のことを慮るのはお恥ずかしいのですが、それでも『会頭の想いを他の方にも伝えたい』と感じた気持ちを「公タマ伝」という形にできたことには、安堵しています。
そして、文筆業の真似ごとをしつつ「文筆は孤独だ。が、相談できるコワーキングスペースがあって良かった」ということを実感したのです。
断言します。この本は面白い(500円の価値はあります)
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